交通系電子マネー
JR九州の交通系電子マネーSUGOCA(スゴカ)のお得な使い方
投稿日時:2020.07.05
きっぷを購入する手間なくタッチ&ゴーで列車などの交通機関を利用できる交通系の電子マネーは、いまや都市圏の生活になくてはならないものとなっていますよね。
そんな交通系電子マネーの中でも、今回はJR九州発行のSUGOCAについて、その仕組みや特徴、利点などを詳しく解説していきたいと思います。
数ある交通系電子マネーの中でも特にポイント面のお得さに強みを持つSUGOCAの魅力をしっかりご紹介します。
JR九州発行の交通系電子マネーSUGOCA(スゴカ)を徹底解説
SUGOCAはJR九州から発行されている交通系電子マネーです。改札や読み取り機ににタッチして、きっぷ代わりとして電車やバスの利用ができる乗車券機能をメインのサービスとして備えています。
支払い方式は他の多くの交通系電子マネーと同様にプリペイド式となっており、事前にチャージして利用します。また、SUGOCAエリア内の路線に限られますが、IC定期券機能を付加することも可能です。
券面にはSUGOCAのキャラクターである『カエル君』と『時計君』があしらわれ、シルバーにピンクを基調としたデザインとなっています。

乗車券・定期券からクレジットカード一体型まで!SUGOCAの種類
JR九州から発行されているSUGOCAには、大きく分けて以下の4つのタイプがあります。
| 種類 | 概要 | 購入場所 | 再発行 |
|---|---|---|---|
| SUGOCA乗車券(無記名式) | 個人情報登録不要のSUGOCA ※大人用のみ |
・JR九州SUGOCAエリア内のみどりの窓口 ・JR九州SUGOCAエリア内の発売機能付券売機 |
不可 |
| SUGOCA乗車券(記名式) | 利用上、所定の個人情報(氏名・生年月日・性別)の登録が必要なSUGOCA ※大人用・小児用あり |
JR九州SUGOCAエリア内のみどりの窓口 | 可 |
| SUGOCA定期券 | SUGOCA乗車券に定期券機能を付加 ※発着駅・経由ともにJR九州のSUGOCAエリア内に限る(北九州モノレール・福岡市地下鉄との連絡定期可) ※大人用・小児用あり |
JR九州SUGOCAエリア内のみどりの窓口 | 可 |
| SUGOCA特急定期券 (SUGOCAエクセルパス) |
SUGOCA乗車券に在来線特急列車(自由席)の定期券機能を付加 ※発着駅・経由ともにJR九州のSUGOCAエリア内(北九州モノレールとの連絡定期可) ※大人用のみ |
JR九州SUGOCAエリア内のみどりの窓口 | 可 |
SUGOCA乗車券は無記名式・記名式ともに購入価格は一律2,000円となっています。この購入価格にはデポジット(預り金)500円が含まれているので、実質の初期チャージ金額は1,500円です。
SUGOCA定期券・SUGOCA特急定期券の方は、通常の定期券運賃にデポジット500円をプラスした金額が購入価格となります。
ただしSUGOCA乗車券に定期券機能を付加する形での購入や、すでに購入している定期券の更新時にはデポジットはもちろんかかりません。
なお、SUGOCAにはJR九州から発行されている上記のタイプの他に、同じくSUGOCAエリアに含まれる北九州モノレールから発行される『monoSUGOCA』があります。

こちらは無記名式・記名式の乗車券に加えてIC定期券の3タイプが用意されており、基本的な機能はSUGOCAとまったく同様となっています。購入時にデポジット500円が必要となることも変わりません。
また、JR九州では上記のSUGOCA単体のカードのほかに、クレジットカードにSUGOCA機能を搭載した一体型カードも取り扱っています。
このようにSUGOCAには生活スタイルや用途に合わせて選べる様々なタイプが用意されているので、どんな方でも不便なく利用することができるでしょう。
SUGOCAエリアはJR九州&北九州モノレール!エリア分割に注意
SUGOCAの利用可能エリアとなっているのは、JR九州の都市部を中心とするほとんどの路線と、北九州モノレール全線です。

ただし、SUGOCAエリア内はさらに『福岡・佐賀・大分・熊本エリア』『宮崎エリア』『長崎エリア』『鹿児島エリア』の4つのエリアに分割されており、この分割されたエリア同士をまたぐ形でSUGOCAを利用することはできないので、その点は注意してくださいね。
エリアまたぎの利用となる場合には、SUGOCAではなく通常のきっぷで乗車券を購入しなければなりません。
また、JR九州では九州新幹線を管轄下においていますが、こちらもSUGOCAを乗車券として利用することはできません。したがって、九州新幹線を利用する場合にも全区間分の乗車券・特急券が必要となります。
本州や北海道でも使える!SUGOCAは全国相互利用対応電子マネー
SUGOCAは全国相互利用対応の交通系電子マネーであり、本州や北海道の相互利用可能エリアにおいてもその機能をSUGOCAエリア内とほとんど同じように利用することができます。

旅行や出張などで各エリアに訪れる機会があれば非常に頼りになるでしょう。ただし再発行や払い戻しなど一部のサービスにはSUGOCAエリア外では対応できないほか、エリアによってはさらに機能に制限がかかる場合もあります。
一時的な利用であればそれほど支障はないはずですが、転勤などで長期にわたって他エリアでSUGOCAを利用する場合にはよく確認が必要です。
電子マネー機能でお買物にも使える!SUGOCAの加盟店一覧
SUGOCAには電車・バスの乗車券機能の他に、加盟店での支払いに利用できる電子マネー機能も備わっています。まずは主要な加盟店をジャンル別にご紹介しましょう。

| ジャンル | 加盟店 |
|---|---|
| コンビニ | ・セブンイレブン ・ローソン ・ファミリーマート ・ミニストップ など |
| ショッピングセンター・スーパーマーケット | ・アミュプラザ鹿児島/小倉/長崎 ・JR博多シティ/おおいたシティ ・イオン ・マックスバリュ など |
| 飲食店 | ・マクドナルド ・すかいらーくグループ ・うまや ・驛亭 ・トランドール など |
| 駅ナカ | ・キオスク ・飲料自動販売機 ・九州内主要駅ロッカー ・車内販売(九州新幹線、D&S列車) |
| 家電量販店・ドラッグストア・書店 | ・ビックカメラ ・ドラッグイレブン ・サッポロドラッグストアー ・紀伊國屋書店 ・TSUTAYA など |
| ホテル | JR九州ホテルズ |
| アミューズメント | ・九州鉄道記念館 ・タイトーステーション ・ラウンドワン など |
| 交通関連 | ・JQパークス ・西日本タクシー ・福岡交通 など |
| その他 | ・ヤマト運輸 ・はるやま ・ペリカンクラブ ・100円クリーニングコインズ など |
駅ビルやコンビニをはじめ、幅広いジャンルに加盟店をそろえており、通勤途中のお買物を含め普段の生活の中で十分に活用することができますよね。
さらに、全国相互利用可能な各電子マネーの加盟店においても、同じようにSUGOCAを利用して支払うことができます。
ただし近畿エリアのPiTaPaに限り、SUGOCAに限らず他エリアの交通系電子マネーでの加盟店支払いに非対応となっているので注意してください。
4つの方法でスムーズチャージ!SUGOCAのチャージ方法
プリペイド式の電子マネーで気になるのが、利用するにあたっていちいちチャージの必要があるという点ですよね。
その点、SUGOCAには4つの異なるチャージ方法が用意されており、必要なタイミングで比較的スムーズにチャージを行うことができます。SUGOCAのチャージ方法を一覧でご紹介しましょう。
| チャージ方法 | 概要 | 入金可能額 | 対応機器・店舗 |
|---|---|---|---|
| 駅券売機でのチャージ | SUGOCAエリア内の駅の対応券売機にて現金でチャージ | 1,000円、2,000円、3,000円、4,000円、5,000円、10,000円の6種類 ※ホーム上チャージ機は5,000円まで |
SUGOCA表示のある自動券売機/チャージ機/自動精算機 |
| 対応加盟店でのチャージ | チャージ対応のSUGOCA加盟店レジにて現金でチャージ | 残高20,000円まで(1,000円単位) | ・セブンイレブン ・ローソン ・ファミリーマート ・イオン ・マックスバリュ ・サッポロドラッグストアー など |
| セブン銀行ATMでのチャージ | セブン銀行ATMにて現金でチャージ | 残高20,000円まで(1,000円単位) | セブン銀行ATM |
| オートチャージ | SUGOCAエリア内の改札通過時にチャージ残高が所定の金額以下の場合、あらかじめ指定した金額をクレジット決済にて自動的にチャージ | 1,000円~10,000円(1,000円単位) | JQ CARDシリーズ |
このように多彩なチャージ方法が用意されており、状況に応じて使い分けることができるのはSUGOCAの魅力の1つでしょう。
特にオートチャージサービスの利用が可能というのは、交通系電子マネーにとっては大きな強みと言えますよね。改札通過時に残高不足に陥る心配がなく、忙しい通勤時間帯にも安心して利用できます。
列車でも加盟店でも…JR九州共通ポイント『JRキューポ』が貯まる
SUGOCAには、利用に応じて『JRキューポ』というポイントが貯まるポイントサービスも備わっています。

SUGOCA利用でポイントが獲得できるサービスとポイント還元率をまとめてご紹介しましょう。
| 利用サービス | 還元率または付与ポイント数 | 備考 |
|---|---|---|
| JR九州SUGOCAエリア内の列車に乗車 | 1% | ・定期券区間除く ・筑肥線内の駅と福岡市地下鉄の駅との間を利用の場合、筑肥線部分の利用運賃のみポイント付与対象 |
| JR九州SUGOCAエリア内の自由席特急券を購入 | 5% | ポイント付与対象となる自由席特急券表面には「ICP」と印字 |
| JR筑肥線・唐津線⇔福岡市地下鉄の利用 | 一律10ポイント | 定期券による乗車は対象外 |
| ポイント付与対象のSUGOCA加盟店にて利用 | 店舗により異なる | – |
列車の利用でも加盟店での電子マネー支払いでもポイントを貯めることができます。これは交通系電子マネーのポイントサービスとしては、かなり高還元と言えるでしょう。
貯まったポイントは1ポイント=1円としてSUGOCAにチャージすることが可能です。さらに『JRキューポ』はSUGOCA単体のポイントシステムではなく、JR九州の共通ポイントとなっています。
そのため、SUGOCA利用以外にもインターネット列車予約サービスやJQ CARDシリーズでのクレジット決済など、JR九州の様々な関連サービスを利用してもポイントを獲得することができるのです。
また、貯まったポイントの使い道としても、同じくSUGOCAチャージ以外にJR九州に関連するサービスを中心に様々な用途が用意されています。
ポイント二重取り可能!SUGOCAはオートチャージでもっとお得に
電車・バスの乗車や加盟店での支払いに利用できて、多彩なチャージ方法でスムーズに入金可能、さらに利用に応じてポイントも貯まるSUGOCAは、なかなかに使い勝手の良いサービスに仕上がっていると言えます。
オートチャージでポイント2重取り
そんなSUGOCAをさらにお得に活用するためにぜひ取り入れてほしいのが、クレジット決済によるオートチャージサービスです。
というのは、SUGOCAはオートチャージサービスを利用することでポイントの二重取りが可能になり、より効率的にポイントを貯めていくことができるからです。
その仕組みをご説明しましょう。現状、SUGOCAオートチャージサービスに利用可能なクレジットカードは同じJR九州が発行するJQ CARDシリーズのみとなっています。
SUGOCAとJQ CARDシリーズで同じ『JRキューポ』のポイントが獲得できることは上でもご説明しましたよね。したがって、まずはJQ CARDシリーズでSUGOCAにチャージするとその金額に応じて0.5%のポイント還元が受けられます。
そしてSUGOCAを電車や対象の加盟店で利用するとそちらでも所定のポイントを獲得することができるのです。こうしてSUGOCAへの1回のチャージ金で2回分のポイントが獲得可能になります。
どうせ同じ金額をチャージ・利用するのであれば、よりポイントを多く獲得できる方法を選びたいですよね。特にSUGOCAエリア内にお住まいで日常的にSUGOCAを利用する方であれば、このSUGOCAオートチャージサービスを利用するか否かで獲得できるポイント総数にはかなり差が出てくるでしょう。
獲得した『JRキューポ』をすべて合算!おまとめ登録は絶対必須
せっかく『JRキューポ』のポイントを二重取りしても、JQ CARDシリーズとSUGOCAに別々に貯まっていては使い勝手がよくないと感じる方もいますよね。その問題を解消できる方法もしっかりと用意されています。それが、『JRキューポ』のおまとめ登録です。
『JRキューポ』のポイントは、JR九州のWeb会員サービスにJQ CARDやSUGOCAの情報を紐づける『おまとめ登録』を行うことで合算して貯めていくことができます。
こうすることで、JQ CARDシリーズ、SUGOCAの他にもJR九州のインターネット列車予約サービスやポイントサイト『JRキューポポイントモール』など様々な関連サービスで獲得した『JRキューポ』をすべてまとめて利用することができるようになるのです。
それぞれの媒体で獲得したすべての『JRキューポ』のポイントを合算できれば、使い道も広がりますよね。SUGOCAオートチャージサービスを利用するのであれば、このおまとめ登録は必須の作業と言ってよいでしょう。
SUGOCA(スゴカ)チャージにおすすめのクレジットカード2選
SUGOCAオートチャージサービスに利用できるクレジットカードはJQ CARDシリーズのみとなっていますが、実はJQ CARDシリーズには提携カードも含めてかなり多くの種類の取り扱いがあります。
実際にSUGOCAオートチャージサービスに利用するためにJQ CARDを作ろうとしても、どれを選ぶべきか迷ってしまう方もいるかもしれません。そこでここでは、数あるJQ CARDの中でも特に人気が高くおすすめの2枚を個別にご紹介しておきたいと思います。
ベーシックながらサービス充実の使える1枚!JQ CARDセゾン
JQ CARDセゾンは、セゾンカードとの提携で発行されているカードです。JQ CARDシリーズの中でもベーシックな1枚となっており、SUGOCAオートチャージサービスやインターネット列車予約サービスのJQ CARD会員限定割引きっぷ、JR九州グループの店舗・施設で使える優待と言った、JR九州関連の機能・特典の豊富さが最大の魅力となっています。
それに加えて、西友・リヴィンでの割引をはじめとするセゾンカードの特典、さらにアメックスブランドを選んだ場合にはアメックス限定特典『アメリカン・エキスプレス・コネクト』なども利用でき、実質年会費無料ながらかなりサービスの充実度の高い1枚と言えるでしょう。
付帯保険や提携他社とのサービスと言った特段の付加機能を必要としていない方であれば、このJQ CARDセゾンを選べば間違いありません。
なお、このJQ CARDセゾンにはSUGOCA機能は備わっていないので、オートチャージサービスを利用するにあたってはSUGOCAを別途用意する必要があります。
| 年会費 | 初年度無料、次年度以降1,250円(税別) ※年に1度でもショッピング利用があれば翌年年会費無料 |
|---|---|
| スペック |
・実質年会費無料 ・4つの国際カードブランドを選択可能 ・九州-関西の新幹線チケットを会員限定割引で購入可能 ・JR九州のサービス利用でポイント二重取り ・アミュプラザ他JR九州の駅ビルの優待特典多数付帯 ・JR九州グループの店舗・施設で使える優待多数付帯 ・海外利用時ポイント2倍(アメックスのみ) ・毎月第1・第3土曜日は西友・リヴィンにて5%OFF ・アメックス会員限定優待特典を利用可能(アメックスのみ) |
JALマイルも貯められる!JMB JQ SUGOCA
JMB JQ SUGOCAは、その名の通りJMB(JALマイレージバンク)機能とSUGOCA機能を搭載した多機能一体型クレジットカードとなっています。
基本的なJQ CARDの機能・特典に加えて、対象の航空便やお店などでの利用でJALのマイルが貯められるというのが最大の魅力であり特徴です。
また、読み取り機にカードをタッチするだけでスムーズに飛行機への登場が可能になる『タッチ&ゴーサービス』も備えています。
JMB JQ SUGOCAに貯まったJALマイルと『JRキューポ』のポイントは相互交換が可能なので、どちらかに集約することでよりライフスタイルに合った使い道に生かすことができるのも大きなメリットでしょう。
飛行機を利用する機会も多い方には、このJMB JQ SUGOCAは非常に活用度の高いカードとなるはずです。
| 年会費 | 初年度無料、次年度以降1,250円(税別) ※年に1度でもショッピング利用があれば翌年年会費無料 |
|---|---|
| スペック |
・JMB+JQ CARD+SUGOCAの3機能を備える多機能カード ・実質年会費無料 ・対象の航空便やサービスの利用でJALマイルが貯まる ・マイルと『JRキューポ』の相互交換が可能 ・JAL『タッチ&ゴーサービス』でスムーズな飛行機登場が可能 ・九州-関西の新幹線チケットを会員限定割引で購入可能 ・JR九州のサービス利用でポイント二重取り ・アミュプラザ他JR九州の駅ビルの優待特典多数付帯 ・JR九州グループの店舗・施設で使える優待多数付帯 ・1品5,000円以上の品物対象のショッピングセーフティ保険付帯 |
知らなきゃ損する!SUGOCA(スゴカ)はもっとお得に使える
SUGOCAのような交通系電子マネーは、通勤・通学などの必要に迫られて利用するというケースも多く、そのサービスを詳細まで把握しているという方は案外少ないのではないでしょうか?
特にSUGOCAは高還元のポイントサービスやクレジットカードと連携したオートチャージによるポイント二重取りなど、お得要素の強いサービスが充実しています。知らずに得するチャンスを逃してしまってはもったいないですよね。
ぜひここでご紹介した情報を参考にSUGOCAの使い方を見直して、そのサービスを余すことなく活用してください。








