スマホ決済
Google Pay(グーグルペイ)とApple Pay(アップルペイ)の違い
投稿日時:2019.12.25
キャッシュレス化が立ち遅れていると言われている日本にも、次々と新たな電子決済が導入されるようになりました。一方で「新型の決済方法についていけない」「今さら人には聞けない」といった声もよく聞かれます。
そこで今回はモバイル決済の基本であるGoogle Pay(グーグルペイ)、Apple Pay(アップルペイ)、おサイフケータイ取り上げ、それぞれの違いや注意点を明らかにしようと思います。
初心者の方にも分かりやすく解説しますので、ぜひ最後まで目を通してくださいね。
Google Pay(グーグルペイ)とApple Pay(アップルペイ)の基本の違いをチェック
日本ではオリンピックと万博を控え、訪日外国人に備えてキャシュレス化が急務となっています。私たち利用者にも対応が急がれますが、モバイル決済はどれも同じに見えて区別がつきません。

そこでこれから電子決済の基本とも言える以下3つの違いをじっくり見ていきたいと思います。
対応機種によって使える決済方法が違う
モバイル決済を始めようとする際に、真っ先にチェックしなくてはならないのが対応機種です。100億円キャンペーンで話題のPayPay(ペイペイ)のように、最近は機種に依存しないスマホ決済も数多く出回っています。
しかしもっと以前からあるGoogle Pay、Apple Pay、おサイフケータイは、どれも特定の機種でしか使えません。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 対応機種 | Android 5.0~ おサイフケータイ対応 |
iPhone 7~ おサイフケータイ対応 |
一部ガラケー不可 × |
表の【おサイフケータイ】は、今回はフューチャーフォン(ガラケー)での利用を前提とします。残りの2つはスマートフォン専用の決済方法です。
Google Pay(グーグルペイ)はAndroid(アンドロイド)、Apple Pay(アップルペイ)はiPhone(アイフォン)で使用しますが、いずれもおサイフケータイの機能がベースとなっています。
おサイフケータイは日本の電子決済の基本
ではそれぞれの決済方法の違いをさらに詳しく見ていくことにしましょう。まずは日本でのサービス開始時期です。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 開始時期 | ・Android Pay開始: 2016年12月13日 ・Google Payに改名: 2018年2月 |
2016年10月25日 | 2004年6月16日 |
おサイフケータイは国内規格のICチップ(FeliCa)を用いる国産の電子決済で、この中ではもっとも古い歴史を持っています。
この3つの中で最も新しいのがGoogle Payです。Apple Payが日本に上陸した2ヶ月後にAndroid Payが発表され、その後改良を経て現在のGoogle Payに改名されました。
Android PayとGoogle Payを別の決済方法だと思っている方もいますが、両者は全く同じものです。
清算が手軽でセキュリティ性も高い
ではそれぞれの使用法に違いはあるのでしょうか?どの決済方法も使い方は同じです。レジのリーダーや改札の読み取り部分に携帯電話をかざすだけですから、初めての方でも間違いなく使えるでしょう。
お金を出したり小銭を受け取る必要もないので、その快適さは一度味わうと手放せません。
モバイル決済に不安を感じる方は多いのですが、携帯端末+アプリ+カードと2重3重のセキュリティが装備されるため、現金を持ち歩くよりもずっと安全ですよ。
もちろん紛失盗難の際には、キャリアやカード会社への届け出を忘れないでくださいね。
Apple Payの使用には本人認証が必要
読み取り機にかざす清算スタイルはどれも同じですが、Apple Payだけは利用の度に本人認証が必要です。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| お店で | ①リーダーにかざす ②清算完了 |
①・Touch ID認証 (iPhone7~) ・Face ID認証 (iPhoneX) ②リーダーにかざす ③清算完了 |
①リーダーにかざす ②清算完了 |
| Suica | ①改札機にかざす | ①電源をONにする ②改札機にかざす |
①改札機にかざす |
Apple PayはSuicaの利用時にも必ず電源をONにしなくてはならないなど、取り扱いがやや面倒ですが、その分セキュリティ性が高く安全です。
Google Payの限度額は1回最高3万円
Google Payは本人認証なしで使えてしまうため、以下のような利用上限が定められています。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 利用上限 (1回) |
・QUICPay対応店:2万円 ・QUICPay+対応店:3万円 |
– | – |
QUICPayはGoogle Payで使用される電子マネーで、本来ならばクレジットカードの利用上限まで使用可能です。そこで本人認証不要のGoogle Payでは、上記のようなセキュリティ対策が必要となってくる訳ですね。
Google PayとApple Payの使いやすさをチェック
次にモバイル決済の使いやすさを比較してみましょう。いくら使いやすい決済方法でも利用先がなければ意味がありませんよね。さてあなたにとって最も使いやすいのは、3種類のうちどの決済方法でしょうか?
どの決済方法も多彩なお店で使用可能
モバイル決済は、現在数多くのお店が対応しています。一例として、コンビニと家電量販店の一部をご紹介しましょう。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 対応店舗 | ・セブンイレブン ・ローソン ・ミニストップ ・ファミリーマート ・サークルK ・サンクス ・ビックカメラ ・ソフマップ ・ヨドバシカメラ ・エディオン |
・セブンイレブン ・ローソン ・ミニストップ ・ファミリーマート ・サークルK ・サンクス ・ビックカメラ ・ソフマップ ・ヨドバシカメラ ・エディオン |
・セブンイレブン ・ローソン ・ミニストップ ・ファミリーマート ・サークルK ・サンクス ・ビックカメラ ・ソフマップ ・ヨドバシカメラ ・エディオン |
現在この他にもスーパーや駅売店など様々な場所で、携帯電話を使った決済が可能となっています。
ところで上表を見ると、お店のラインナップは全く同じですね。これはどの決済方法も共通の電子マネーを使用するからです。
決済方法のベースは電子マネー
今回取り上げた3種類のモバイル決済は、いずれも既存の電子マネーが使われています。
対応する電子マネーはそれぞれ以下の通りです。SuicaとQUICPayは、どの決済方法にも含まれていますね。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 対応する電子マネー | QUICPay※ | QUICPay※ | QUICPay※ |
もちろんこれらの電子マネーを使うには各電子マネーの利用登録が必要ですし、チャージするための手段(クレジットカードなど)を用意する必要もあります。
QUICPayとiDはチャージ不要
上の表で※マークがついている電子マネーQUICPayとiDは、ポストペイ(後払い)方式で事前のチャージ(入金)が必要ありません。

使った金額は、後日クレジットカード代金と一緒に請求されることになっています。それ以外は全てプリペイド(前払い)方式の電子マネーで、事前にチャージしないと使えません。
今回取り上げた決済方法は、いずれも複数の電子マネーをアプリで管理し、必要に応じて切り替えることができます。
ポイントカードアプリでポイント2重取り
電子マネーと一緒にポイントカードの管理も可能ですが、この通りGoogle PayやApple Payのアプリ上で一元管理できるポイントカードの種類は限られています。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 登録できる ポイントカード |
Ponta(ポンタ) | Ponta(ポンタ) | dポイント
ゴールドポイント |
Apple PayのアプリではPontaカードしか使えないので、必要に応じてポイントカードのアプリをダウンロードするといいでしょう。
お店のレジでポイントカードと電子マネーを切り替えるのはちょっと面倒ですが、これならスマートフォン一つで管理ができます。
Suicaの利用スタートも簡単
3種類のモバイル決済では、いずれも交通系カードSuica(スイカ)が使えます。Google PayやApple Payは、Suicaカードを読み込めばすぐスマホで使えるようになりますが、以下のようにアプリでSuicaを新規発行することも可能です。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| Suica 発行 |
Suicaアプリ | Google Payアプリ | モバイルSuica |
| 年会費 | 無料 | 無料 | 1,050円 (ビューカード登録除く) ※2020年2月26日から無料 |
なおモバイルSuicaは、2020年にフューチャーフォンでのサービス終了が予定されています。引き続きSuicaを使いたい方は、スマホへの切り替えが必要です。
スマホならオンラインショッピングも便利
Google PayとApple Payは、アプリに登録したクレジットカードを使えばオンラインショッピングも簡単です。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| オンライン決済 | 可能 | 可能 × VISA未対応 |
– |
初めてのショップでもカード情報を入力せずに決済できるので、セキュリティ上も極めて安全です。
ただしApple Pay(アップルペイ)のWeb決済は、VISAブランドのカードが使えないことにご注意ください。
コンタクトレスで海外でも利用可能
Google PayやApple Payはおサイフケータイを下敷きにしており、国内でしか使えないのが欠点でした。
しかしApple Payは国際規格のType-A/Bの非接触IC型決済サービスを開始、現在は海外でも使用可能です。
Google Payも近年JCB Contactlessに対応する予定ですので、将来は海外旅行でもスマホ決済が当たり前になるでしょう。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 |
|---|---|---|
| 海外対応 | Visaタッチ決済 | ・Mastercard Contactless ・JCB Contactless ・American Express Contactless |
コンタクトレス国内加盟店はまだ少ない
Contactlessは国際規格の電子マネーで、海外でも国内でも以下のロゴマークがついたクレジットカードと店舗で使えます。

国内でも外国人向けに使えるお店が増えていますが、現時点では国内のContactless対応店の数はまだ十分ではありません。

Google Pay(グーグルペイ)とApple Pay(アップルペイ)は使えるカードが異なる
Google PayとApple Payは、クレジットカードから直接決済するような使い方も可能です。次に登録できるクレジットカードの種類から、Google Pay(グーグルペイ)やApple Pay(アップルペイ)の違いを見ていくことにしましょう。
QUICPayやiDでクレジット決済が可能に
クレジットカード決済には、以下のように2種類のポストペイ方式の電子マネーを使用します。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 |
|---|---|---|---|
| 使用電子マネー | 電子マネーiD | QUICPay | QUICPay |
ガラケー上でおサイフケータイを使う場合は、まずクレジットカードでQUICPayやiDを追加発行し、それをおサイフケータイに登録します。この状態でQUICPayやiDを使うと、後日それに紐づくクレジットカードから請求が来る訳です。
Apple Payはクレジットカードを読み込むだけ
Apple Payはもっとスムーズで、準備はiPhoneでクレジットカードを読み込むだけでOKです。後は自動でQUICPayもしくはiDに振り分けられるので、電子マネーの準備は一切必要ありません。
Google Pay(グーグルペイ)も、Apple Pay(アップルペイ)と同じようにQUICPayを通じてクレジットカードでの決済が可能です。
使えるカードの種類は決済方法によって異なる
ただし登録できるクレジットカードの種類は、決済方法によって異なります。特にGoogle PayがQUICPayへの対応を始めたのは2018年10月9日のことで、まだ対応するカードの種類は限られています。
以下記載のクレジットカードも、全種類が使える訳ではありません。
| 違い | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 |
|---|---|---|
| 対応する クレジットカード |
・JCBカード ・三井住友カード ・ライフカード ・楽天カード ・JACCSカード |
ほぼ全種類 (一部を除く) |
Apple Payはスタート直後から順調に提携先を増やし、現在は殆ど全てのクレジットカードが使えるようになりました。しかしダイナースクラブカードなど一部のクレジットカードは未対応です。
ここで、Apple PayにもGoogle Payにも対応していて、両方ともに利用におすすめのクレジットカードを厳選して3枚ご紹介しておきましょう。
還元率や優待が豊富で年会費無料のクレジットカードを厳選しましたので要チェックですよ。
年会費無料で高還元!JCB CARD W
Apple PayにもGoogle Payにもおすすめの1枚目は、年会費無料で基本還元率が高いJCB CARD Wです。
このカードはApple PayやGoogle Payが利用できるセブンイレブンで2%の高還元で利用できる為、Apple PayやGoogle Payとの相性もバッチリ。
更に「たびらば優待」で世界各国のショップやレストランを優待価格で楽しめます。日本国内でもJCB優待で様々な店舗をお得に楽しむことができますよ。
利用できる優待の数が多すぎる為、ここでは日本国内で利用できる優待の一部を抜粋してご紹介しておきますね。
- おとなの居酒屋 山海亭:飲食代10%OFF
- アジアンダイニングルンビニ:飲食代10%OFF
- ASOBI:飲食代10%OFF
- アリスアクアガーデン:飲食代10%OFF
- 一品房:飲食代10%OFF
- 居酒屋 きんとき:飲食代10%OFF
このように外食をお得に楽しめるだけでなく、美容院やサロンなど様々なジャンルの店舗を優待価格で楽しめます。
年会費無料にも関わらず海外旅行保険も付帯するハイスペックカードですから、メインカードとしても一押しの1枚と言えるでしょう。
女性に一押しJCB CARD W plus L
女性のメインカードには、JCB CARD W plus Lがおすすめですよ。基本スペックは先にご紹介したJCB CARD Wと同じです。
年会費も無料ですし基本還元率も1%と高く、海外旅行保険も付帯します。
利用できる優待はJCB CARD Wと同じものに加えて、女性のキレイを応援してくれるLINDAリーグや低価格で加入できる女性疾病保険などのオプションサービスも利用できますよ。
特にJCBは海外旅行関連優待が大変充実してますので、日本国内だけでなく海外でもお得に利用頂けるカードですから、アクティブに活躍する女性のメインカードとしてもピッタリですね。
年会費無料!レジャー関連優待が豊富なライフカード
Apple PayにもGoogle Payにも対応しているお得なクレジットカードとして、ライフカードもおすすめですよ。ライフカードはApple PayでもGoogle Payでも電子マネーiDで利用頂けます。
このカード最大の魅力は豊富な優待で、この特典だけで持っておく価値のあるクレジットカードと言えるぐらいなのです。
ライフカードで利用できる優待もかなり多いので、ここでは一部を抜粋してご紹介しておきますね。
- 鴨川シーワールド:10%OFF
- 那須わんわんワールド:10%OFF
- 那須サファリパーク:10%OFF
- おきなわワールド:10%OFF
- ロイヤルホテル:20%OFF
- シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート:10%OFF
- ほっこりダイニング:10%OFF
- 鉄板お好み焼きわいわい:10%OFF
このようにライフカードがあれば、レジャーや外食をお得に楽しむことができます。ここでご紹介した優待はほんの一部で、ライフカードはまだまだ沢山の優待が利用できるお得なカードなのです。
誕生月はポイント3倍(還元率1.5%)と高還元で利用できますし、年会費が無料ですから手軽に作れるカードとしてもおすすめの1枚ですね。
Apple PayやGoogle Payに対応しているデビットカードは限定的
最後に、クレジットカード以外に登録できるカードをご紹介しておきましょう。
| 対応カード | 【Google Pay】 | 【Apple Pay】 | 【おサイフケータイ】 | プリペイド | ・Kyashリアルカード | ・ドコモ プリペイドカード ・ソフトバンクカード ・au WALLET プリペイドカード |
モバイル スターバックス |
|---|---|---|---|
| デビット | JCB デビットカード |
みずほ「Smart Debit」 | – |
クレジットカードに比べて、デビットカードは登録できる種類がとても限定されています。Apple Payに登録できるデビットカードはみずほ銀行が発行している「みずほSmart Debit」のみですから注意してくださいね。
Google PayとApple Payは違いもあるが便利さは同じ
Google Pay、Apple Pay、おサイフケータイはどれも似通っていますが、それぞれ特徴があり、使えるカードも異なることが分かりました。
フューチャーフォンにおけるおサイフケータイ機能はサービス終了が予定されていますが、Google PayとApple Payは海外利用も可能となり、どちらも世界に通用する決済方法として評価が高まっています。
スマホ決済は今後の主流となっていく決済方法なので、ぜひ自分に合ったものから利用を始めてはいかがでしょう。









