クレジットカード基礎知識
クレジットカードが使えない原因と対処法を徹底解説
投稿日時:2017.09.08
今まで何も問題なく利用できたクレジットカードが突然利用できなくなったら、困って焦ってしまいますよね。ある日突然クレジットカードが利用できなくなっても、ある程度知識があれば、焦らず冷静に対処する事ができます。
いざ起きてしまった時に困らない為にも、カードが利用できなくなる原因を是非知っておきましょう。今回は、クレジットカードが使えなくなってしまう原因と対処法を解説していきます。
クレジットカードが使えない際の主な原因!急に利用できなくなる理由
クレジットカードが利用できなくなる主な原因は下記の内容が考えられます。
- 1.カードの利用限度額をオーバーしている
- 2.高額決済で不正探知システムが作動
- 3.海外利用で不正探知システムが作動
- 4.支払いの延滞
- 5.定期的審査による減枠
- 6.定期的審査によるカード利用停止
- 7.カードの有効期限切れ
- 8.暗証番号間違い
- 9.磁気ストライプ損傷
- 10.ICチップ損傷
- 11.カード加盟店でない店舗
- 12.店舗の端末異常
- 13.カード会社のシステム障害
それでは順番に解説していきましょう。
1. カードの利用限度額をオーバーしている
クレジットカードは、いくらでも利用できるわけではなく、利用できる限度額が設定されています。利用限度額の範囲を超えてしまうと、カードが利用できなくなるのです。利用限度額は、支払日に返済した分だけ戻ります。
また、クレジットカードは支払日に利用可能額が全額戻るわけではありません。返済をしないと枠が戻らない事を知っておきましょう。
例として、30万の限度額のクレジットカードで10万円利用した場合、支払日に5万円返済すれば、支払日に限度額が25万円まで戻るという事ですね。
キャッシング枠を利用している方は注意
クレジットカードの利用限度額は、ショッピング枠の中にキャッシング枠が存在します。
| 利用限度額 | ショッピング枠 | 内キャッシング枠 |
|---|---|---|
| 30万 | 30万 | 10万 |
例として上記のように30万の限度額のカードでキャッシングを10万円利用した場合、ショッピング枠は30万円-10万円=20万円になります。
リボ払いは限度額オーバーになりやすい
リボ払いを普段利用している方は、限度額オーバーになりやすい傾向にあります。リボ払いは毎月の返済金額が少ない為、支払日に返済していても、なかなか残高が減りません。
利用金額に対して返済額が追いつかず、すぐに利用限度額に達してしまう可能性が高いのです。支払に余裕がある時は、積極的に繰り上げ返済をするよう心がけましょう。
繰り上げ返済で早く残高を減らせば、その分利用可能額も回復しますし、早く返済を終えた方がリボ手数料も少なくすみますよ。限度額オーバーにならない為にも、WEB明細などで日頃からきちんと利用額を把握し、計画的に利用しましょうね。
限度額増額も1つの解決法!?
その他の解決策としては、カード会社へ限度額の増額を申請し、利用限度額を増やすのも1つの方法です。日頃から限度額に余裕を持った利用を心がける事も大切ですが、限度額が高ければ高額決済の際も安心できますよね。
ただし、増額には審査がありますので、必ずしも希望通りの利用限度額になるとは限らない事を知っておいてくださいね。
2. 高額決済で不正探知システムが作動
クレジットカード会社は第3者の不正利用を未然に防止する為に、普段と違う動きがあると、自動的にカード停止がかかります。
例として、普段5,000円~10,000円ぐらいの金額しか買い物しない方が、10万円ぐらいの高額商品をカード決済しようとすると、不正使用探知システムが作動し、ロックがかかります。不正使用探知システムは、基本的に以下のケースで作動します。
- 高額商品を購入した場合
- 短時間に同じお店で何度も決済された場合
- 海外での利用
- 海外サイトでの買い物
カード会社側が不正利用でないと認識すれば、停止処置は解除されカードが利用できるようになります。
本人確認ができればその場ですぐ利用できる
万一不正使用探知システムが作動してカード利用が停止されても、カード会社に連絡し、簡単な質問(生年月日や住所など)に答えて本人確認が取れれば、その場ですぐにカードが利用できるようになります。
こちらから連絡しなくても、一般的にはカード会社から電話がかかってきますね。もしくはショートメッセージサービス(SMS)が送られてきますので、案内にある電話番号に連絡し、カード会社の本人確認をクリアすれば、利用を再開できます。
3. 海外での利用も不正探知システムが作動
日本国内でしか利用されていなかったクレジットカードが、急に海外で利用されると、不正探知システムが作動します。ですが、事前にカード会社に連絡しておけば、不正探知システムによるカード停止を避ける事ができますよ。
高額決済をする予定がある場合や海外旅行に行く予定がある場合は、事前にカード会社に連絡しておけば、カード利用にロックがかかることはありません。
高額決済の場合は、利用予定日、利用予定額を伝えておけばOKです。カード犯罪を未然に防止する上でも、これは仕方がないことですね。
4. 支払の延滞
支払日に口座残高不足で引落しができなかった場合、「延滞」となりカード利用にストップがかかります。口座に入金を忘れてしまった場合など、気付いた時点でなるべく早くカード会社に連絡してくださいね。
基本的に支払日に残高不足で口座引落しができなかった場合、別の日に再引落しがかかります。再引落し日の前日までに、必ず口座に入金しておきましょう。
その他にも、カード会社の銀行口座に直接入金する方法などありますが、信用問題にも関わりますのでカード会社への連絡は、とても大切ですよ。
5. 定期的審査による減枠
クレジットカードは入会時だけでなく、定期的に途上与信(中間審査)が行われています。途上与信とは与信管理の事で、入会時だけでなく、カードを利用後も※信用情報機関へ照会をし事故情報がないか確認しているのです。
ローンやクレジットの利用状況を登録する機関のことで、支払い状況やローン利用状況など照会できます
途上与信の結果によっては、契約当初よりも限度額が下がるケースもあります。限度額が下がっている事に気づかず、カードの利用枠を超えて使ってしまうケースもあるのです。
減枠の案内は、必ずしも事前にカード会社から連絡があるとは限りません。WEB明細などで定期的に利用累計額だけでなく、利用限度額もあわせてチェックするようにしてくださいね。
割賦枠は状況により減枠する場合がある
限度額の中でも、割賦枠※1とキャッシング枠においては、途上与信で減枠する可能性や利用停止となる可能性が十分にありえます。
割賦枠は割賦販売法により支払可能見込額※2の9割までと定められているのです。
複数カードを持っている方は、カードの合算金額で計算される為、1枚のカードで支払可能見込額を目一杯利用してしまうと、もう1枚のカードでは割賦枠を利用できなくなるのです。
割賦販売法によって1回払い以外の利用(リボ払い・分割払い・ボーナス払い)が利用できる金額に制限がかかっているという事です。
1回払い以外の支払方法で利用できる限度額の事
(分割払い・リボ払い・ボーナス払い等)
過剰なクレジット利用による被害防止の為に、カード契約者が無理なくクレジット代金を支払う事が可能と見込まれる金額の事です。
支払可能見込み額は、割賦販売法によって定められた計算式に基づいて算出されます。
割賦枠など詳しい利用限度額については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非あわせて読んでみて下さいね。
6. 定期的審査によるカード利用停止
入会審査の際には金融事故情報がなくても、途上与信で新たに事故情報が発覚した場合、カードの利用にストップがかかってしまいます。
複数枚カードを所持していて、他社のカードで長期延滞(61日以上の延滞)などを起こしてしまっても同様です。他社で延滞している方は、当社でも危ないと判断される為です。
この場合は、カードの強制解約となってしまいますので、延滞には十分注意してくださいね。
7. カードの有効期限切れ
クレジットカードには有効期限が存在します。有効期限が切れているカードは利用できない為、必ずチェックしておきましょう。
有効期限はカードの表面に表示されています。表記は以下の通りとなり、年と月が逆に表示されてますので間違えないよう注意してくださいね。

- 07/19:2019年7月末まで利用可能
- 03/20:2020年3月末まで利用可能
更新カードは有効期限の1ヶ月ぐらい前に届きます。
引越しなどで、カード会社に登録している住所が旧住所のままになっている場合は、カード会社に連絡して新しい住所を必ず登録するようにしましょう。住所変更手続きを忘れていて更新カードが届いていない場合でも、カード会社に連絡すれば再送して貰えますよ。
更新カードが届いたら、必ず古いカードはICチップと磁気ストライプをハサミで切断して、破棄してくださいね。古いカードと新しいカードを混同させないよう注意が必要です。
8. 暗証番号間違い
クレジットカード決済時、暗証番号を連続して3回間違えてしまうと、防犯上カードにロックがかかってしまいます。暗証番号に自信がない場合は、何度も試すのではなく、サインに切り替えるようにしましょう。
忘れてしまった暗証番号は、カード会社に連絡すれば、暗証番号通知ハガキを郵送してくれますよ。
9. 磁気ストライプ損傷
磁気ストライプとはクレジットカード裏面の、黒色や銀色の帯状のことです。かばんなどの留め具や携帯電話などが近くにあると磁力の影響を受け、磁気不良になる可能性もあります。
クレジットカードそのものの素材であるプラスティックは、熱に弱い為、夏場の車内にカードを放置するのは危険ですよ。
クレジットカードは50℃から影響が出ると言われています。夏場の車内のダッシュボードは最高75℃にもなるという実験結果も出ています。防犯の面でもクレジットカードを車内に放置しておくのはやめて下さいね。
10. ICチップ損傷
磁気ストライプだけでなく、ICチップの異常でクレジットカードが使えないケースもあります。もし、暗証番号入力からサインでの支払いに切り替えてみて利用できれば、ICチップの異常が原因でカードが使えない可能性が高いです。
磁気ストライプの異常やICチップの異常の場合は、カード会社に連絡してクレジットカードを再発行して貰いましょう。
一般的には1週間~10日ぐらいで再発行して貰えますよ。10日もカードが使えないのは困るという方は、是非複数クレジットカードを持っておく事をおすすめします。
複数クレジットカードを持っていれば、1枚目が破損して使えなくなっても、もう1枚のカードが利用できて安心です。
2枚目のカードを作る際は、是非1枚目とは異なるブランドのカードを申込みして下さいね。ブランドが異なるカードを持っていれば、利用の幅が広がりますよ。
11. カード加盟店でない店舗
カード会社に支払う手数料等の兼ね合いで、クレジットカードが利用できない店舗も存在します。また、カードが利用できる店舗でも、自身が持っているカードブランドが、店舗で取り扱いしていないブランドであった場合は、カードを利用できません。

利用前にレジにあるステッカーなどに、提携ブランドのロゴが案内されてると思いますので、決済前に確認してから利用するようにしましょう。
12. 店舗の端末異常
クレジットカードに問題がなくても、店舗側のカード決済端末が故障している場合もあります。その場合、別のお店でクレジットカードが利用できるなら、お店側の問題という事になりますね。
現金の持ち合わせがなく、どうしてもカード決済したい場合、カード決済端末が故障した際に対応できる決済セットがあれば、お店の方にカード電話決済に対応して貰う方法もありますよ。
13. カード会社のシステム障害
めったに起こりませんが、カード会社のシステム障害でカードが利用できなるなるケースもあります。直近では2017年4月15日、全国規模で一部の加盟店でカード決済ができなくなるトラブルが起こりました。
日本カードネットワークシステム障害が発生した事が原因でした。2015年9月5日にもNTTデータのシステム障害で全国規模でクレジットカードが利用できなくなるトラブルが発生しています。
ごく稀ですが、こういったケースもある事を念頭にいれておいた方がよいでしょう。
カードが使えない原因が不明な場合はカード会社へ連絡
クレジットカードが使えない原因をいくつかご紹介しましたが、原因が分からない場合は、カード会社へ連絡してみるのが一番です。何より正確なカード状況を確認できます。電話番号はカード券面の裏側に記載されてますよ。
クレジットカードが使えない場合の対処方法まとめ
最後に、クレジットカードが使えない場合の対処方法を原因ごとにまとめておきますので、是非確認してみてくださいね。
- カード会社へ入金し、枠を戻す
- 繰り上げ返済
- 増額申請
- カード会社へ連絡し本人確認がとれれば、その場で利用可能
- 高額決済予定がある場合は事前にカード会社へ連絡しておく
- 海外に行く予定をカード会社へ事前に連絡
- 入金すれば利用可能
- ただし長期延滞や複数延滞は利用再開できない場合有
- 更新カードが届くよう住所変更手続きは必ずしておく
- 古いカードは必ず破棄し、新しいカードと混同させない
- 更新カードが届かない場合はカード会社へ連絡し再送してもらう
- 何度も試さずサインに切り替える
- カード会社へ連絡し、暗証番号通知ハガキを郵送して貰い確認する
- カード会社に連絡しカード再発行をしてもらう
- 予備としてもう1枚カードを持っておく
クレジットカードが使えない原因が分からない場合はカード会社へ連絡を
今回はクレジットカードが使えない場合の原因をまとめてみました。ある日突然利用できなくなっても、ある程度の知識があれば慌てず対応できると思います。
また、万一に備えてクレジットカードを複数持っておいた方が、1枚目が利用できなかった場合、もう1枚のカードを利用する事もできます。
クレジットカードが使えない原因が分からない場合は、カード会社へ連絡してみてくださいね。カード会社ならクレジットカードが使えない正確な理由を把握していますから、すぐに解決できますよ。










