海外クレジットカード事情
アメリカのクレジットカード事情!おすすめカードと海外旅行の基礎知識
投稿日時:2020.09.13
旅行や出張でアメリカに行く際には、パスポートと同じくらい重要なのがクレジットカード。できれば1枚だけでなく、2枚以上の持参が理想的と言われています。
でも国内で便利なカードが、海外でも同様に使えるとは限りません。ではアメリカには一体どんなクレジットカードを持っていけばいいのでしょうか?
そこで現地のカード事情を解説しながら、アメリカ旅行に最適なクレジットカードをご紹介していきたいと思います。現地のカード事情など基本的な知識を身につけて、ぜひ楽しい旅の思い出を作ってください。
アメリカのクレジットカード事情!カードがないと生きていけない?
少し前と比べると、私たちの周囲では随分キャッシュレス化が進んだように感じられます。しかし海外と比較すれば、日本はこの分野においてまだまだ後進国。
特にアメリカは言わずと知れたカード先進国ですから、例えこれまで一度もカードを作ったことがない方でも、クレジットカードなしのアメリカ旅行は考えられません。
アメリカ全土のクレジット決済総額は桁違い
ではアメリカ国内では、現在どのくらいクレジットカードが利用されていのでしょう?以下は2016年度の各国の統計を一つの表にまとめたものです。
これを見ると、アメリカと日本のカード利用総額は年々伸びていますが、両者の利用額には一桁もの差があることが分かります。
| 2016年度の統計 | カードショッピング総額 | 前年比 |
|---|---|---|
| アメリカ | 5兆1,430億ドル=およそ565兆円 | 7.4% |
| 日本 | およそ53兆円 | 8.2% |
アメリカではデビットカードも同じくらい普及している
さらにアメリカではクレジットカードと並んで、デビットカードもよく使われています。デビットカードはクレジットカードのような後払い式ではなく、直接銀行口座から引き落とされる即時決済型です。
堅実かつ安全なので、アメリカ国内では非常に人気の高い決済手段の一つです。このデビットカードの利用総額も、アメリカではクレジットカードの利用総額とほぼ匹敵する金額です。
クレジットカードとデビットカードの利用額を合算しただけでも、アメリカのキャッシュレス化のレベルが日本とは比べものにはならないことがよく分かるでしょう。
コーヒー1杯でもクレジット決済できる
アメリカではキャッシュレス化が日本よりもずっと進んでいるため、当然クレジットカード対応のお店の数は多く、少額決済にも現金を使わないのが普通です。
アメリカに行ったら、日本国内のように遠慮しながらカードを出す必要はありませんよ。コーヒー1杯、コーラ1本でも堂々とクレジット決済してくださいね。
またアメリカにはカードを直接差し込むタイプの券売機なども普及しており、日本では考えられないような所にもキャッシュレス化が及んでいます。アメリカではカードがないと困る場面が日本よりずっと多いのです。
クレジットカードを持っていれば信用される
このようなカード社会では、クレジットカードの利用履歴、つまりクレジットヒストリーがとても重要視されます。アメリカでは個人のクレジットヒストリーがSSN(ソーシャルセキュリティナンバー・日本の戸籍のようなもの)の下に管理されているってご存知でしたか?
- クレジットヒストリーがSSNの下に管理されている
- クレジットヒストリーによってクレジットスコアが採点される
- クレジットスコアによって個人の信用度が決まる
アメリカではこのクレジットヒストリーを元にクレジットスコアが決まり、その点数がローン契約や入居時の審査にダイレクトに影響するのです。
アメリカでは医療費や養育費の支払い状況もクレジットスコアを左右しますから、その重要度は日本国内における個人信用情報とは比べものになりません。
ということは、つまり旅行客もクレジットカードを持っていればアメリカでは信用されるし、しかもその効果は日本国内以上だということです。
アメリカで一番利用が多いのはVISAブランド
ではアメリカ旅行には、どのブランドのクレジットカードを持っていけばいいのでしょう?日本国内で使われているカードなら、どのブランドでもアメリカで利用可能です。
ただしシェア率には差があり、中には使いにくいブランドもあります。以下が海外のブランドシェア率の順位です。
- 1位 VISA
- 2位 MasterCard
- 3位 American Express
- 4位 JCB、Diners Club
日本でも流通量の多いVISAブランドのカードなら、アメリカでも間違いないでしょう。
アメリカにクレジットカードは必携!旅行者のための基礎知識
アメリカ人とクレジットカードは切っても切れない関係ですが、アメリカを訪れる旅行者にとってもクレジットカードはなくてはならない存在です。
次に旅行者視点からクレジットカードの利点を見ていきましょう。
クレジットカードの効能は利便性だけではない
アメリカのカード事情からも解りますが、クレジットカードのメリットは決して利便性だけではありません。クレジットカードを所有している旅行者は、以下の3つの点においても有利なのです。
- 信用を保証してくれる
- 犯罪に強い
- 付帯サービスを利用できる
以下順にご説明しましょう。
ホテルのチェックインもカードの信用でスムーズ
見知らぬ土地を訪れる人にとって、信用を保証してくれるものがあるとないとでは大違いですよね。旅行者に対しても、クレジットカードは様々な場面で信用を保証してくれます。その利用先の一つがホテルです。
アメリカに限らず海外のホテルでは、必ずチェックインの際にデポジット(保証金)を支払う必要があります。もしもアメリカでクレジットカードを持たずにホテルに泊まろうとすれば、フロントで100ドル~500ドルの現金を要求されるでしょう。
なおクレジットカードを提示した場合もデポジット代金が引き落とされますが、これは後日返金されますのでご安心ください。
レンタカーはクレジットカードがないと借りれない
またレンタカーもクレジットカードが必要なサービスの一つです。アメリカでレンタカーを借りる際には、必ず以下のものをご準備ください。
- 日本の免許証
- 国際免許証
- パスポート
- クレジットカード
実はアメリカのハワイ州やカリフォルニア州では日本の免許証だけでも運転できるのですが、現地の警察官や担当者が、この制度と日本語の免許証を理解するとは限りません。
従ってこれらの州においても、日本の免許証+国際免許証の携行が推奨されています。たとえ勘違いにしろ無免許運転で捕まったりしたらせっかくの旅行が台無しですものね。
アメリカのそれ以外の州でドライブするには、もちろん日本の免許証+国際免許証+パスポートが必要です。
手軽な翻訳フォームが国際免許証の代用になる
国際免許証は日本国内でご準備ください。国際免許証と言っても日本の免許証の英訳版ですから手続きは簡単で、申し込んだ当日中に取得できます。
ただし手数料2,350円が必要ですし、所轄の運転免許試験場まで足を運ばなくてはなりません。そこでおすすめしたいのがレンタカー会社の運転免許証翻訳フォーム発行サービスです。以下はハーツレンタカーが実施しているサービス内容です。
- 免許証の英訳版をオンラインで発行できる
- 日本の免許証+HDLTで合法的に運転できる
- 手数料は無料
こちらの方が安価ですし、何より自宅で手続きできて手軽です。レンタカー会社が発行する書面でも、法的には全く問題ありませんのでアメリカ国内ではどうぞ安心してご利用ください。
買物にクレジットカード+パスポートが必要な場合がある
制度や習慣にもその国それぞれの事情があって、なかなか一筋縄ではいかないですね。普通にお店でショッピングする際にも、アメリカではパスポートを持っていないとクレジットカードが使えない場合があります。
アメリカ国民でもクレジットカードの利用時にはしばしばID(身分証明書)の提示を求められるので、特に旅行者だからといって疑われている訳ではないんですよ。
アメリカでは不正使用が多いため、そのカードが本当にその人のものなのか、その場で確認されているのです。面倒ですが、アメリカ滞在中はパスポートとクレジットカードは常に携行しましょう。なお運転免許証はパスポートの代用にはなりませんので為念。
カードは置き引きや引ったくりの被害にも強い
クレジットカードがあるとアメリカ旅行がより便利なものになりますが、それと同時にクレジットカードは盗難などの被害も最小限にしてくれます。
もしも盗難に遭って大金を失ってしまったとしたら、おそらく旅行の継続すら難しくなるでしょう。しかし盗まれたのがクレジットカードなら、カード会社に通報すればすぐにカード利用をストップしてもらえますし、その後は現地でカードの再発行も可能です。
それにクレジットカードには盗難保証がついていますから、万が一不正使用されたとしてもあなたが実害を被ることはありません。これなら旅先で現金を持ち歩くよりも、クレジットカードの方がずっと安全ですよね。
カード犯罪にご用心!裏面のサインも忘れずに!
盗難だけでなく、スキミングといったカード犯罪を心配する人も多いでしょう。カード犯罪については対策が難しいのですが、アメリカでは怪しい場所でカードを使わないようご用心ください。
大型店の方が犯罪対策はしっかりしていますし、ATMも街中ではなく銀行やホテル内に設置されているものを使いましょう。また発行されたレシートの保管も重要です。後で利用明細と付き合わせてチェックするためには、レシートが絶対に必要だからです。
不正使用が確定すれば請求は取り消されますが、クレジットカードの裏面に署名がないと、この補償を受けることができません。新しいカードが届いたら、裏面のサインを忘れないでくださいね。
- 信頼できるお店やATMしか使わない
- オンライン利用明細を確認する
- レシートは大切に保存する
- クレジットカード裏面には必ず署名する
旅行保険など付帯サービスが使える
またクレジットカードには、以下のように旅行に役立つ特典もついてきます。カードを持っていれば、アメリカ旅行がより便利でお得になりますよ。
| カード付帯サービス | 説明 |
|---|---|
| 海外旅行傷害保険 | 旅先での医療費などを補償 |
| ショッピング保険 | 購入品の損害を補償 |
| 空港ラウンジサービス | 国内や海外の空港ラウンジが使える |
| 旅行予約サイトなどの優待 | パッケージツアーなどが割安になる |
| 海外デスク | 日本語対応の現地サポート |
特典内容はクレジットカードによって異なりますが、一般的に年会費の高いカードほどサービス内容は豊富です。
保険加入は必須!アメリカの医療費は高額
クレジットカード付帯サービスの中でも、アメリカ旅行に特に欠かせないのが海外旅行傷害保険です。というのもアメリカの医療費はとても高額だからです。
下表はアメリカ・ニューヨークの医療費を日本円に換算したものです。アメリカではどのくらい医療費が高額なのか、ぜひご自身の目でご確認ください。
| ニューヨークの医療費 | 料金(日本円) |
|---|---|
| 病院の部屋代 セミ個室/1日 |
約120,700円~362,200円(公立) 約402,500円(私立) |
| 虫垂炎手術費用 | 約1,207,400円~約2,012,300円(公立) 約2,656,200円~約3,219,600円(私立) |
| 胃腸炎 | 約28,200円(公立) 約32,200円(私立) |
| 日本への移送費 | 約4,427,000円 |
ちょっとお腹の調子が悪くなっただけでも、ニューヨークで治療を受ければ数万円以上請求されるんですね!これではとても気軽に病院へは行けません。
さらに症状が重くなると、数百万円以上を請求されることだってあるのです。次に高額医療費の実例をご紹介しましょう。
心不全で3千万円以上の医療費が発生した実例も
以下はジェイアイ傷害火災保険株式会社による2017年度のデータです。これらはすべてアメリカ旅行中に起こったトラブルと、それに対して支払われた保険金の実例です。
| トラブル事例 | 診断結果、補償対象 | 保険金 |
|---|---|---|
| 心不全の発作 | 救急搬送 15日間の入院 家族が渡米 チャーター機で医療搬送 |
3,588万円 |
| ハイキング中の滑落 |
腰椎骨折 救急搬送 10日間の入院 |
2,890万円 |
| 息苦しさと動悸 |
肺塞栓 救急搬送 6日間入院 |
667万円 |
| 自動車事故 |
頚椎骨折・胸椎圧迫骨折・頭部裂傷 救急搬送 3日間入院 家族が渡米 |
645万円 |
| 頭痛と吐き気 |
低ナトリウム血症 6日間入院 家族が渡米 |
555万円 |
| 腹痛 |
虫垂炎 手術、3日間入院 家族が渡米 |
528万円 |
| 嘔吐、下痢 |
急性大腸炎 救急搬送 3日間入院 |
506万円 |
| 血便を伴う腹痛 |
大腸炎 5日間入院 家族が渡米 |
465万円 |
支払われる保険金がこれほど高額になるのは、医療搬送にかかる費用や、日本から駆けつけた家族の交通費や滞在費に対しても補償(救援者費用)がおりるためです。
これは特に高額な保険金の例ですので、実際にはこれほどシリアスなケースは滅多に起きるものではありません。しかしそうは言っても、この数字を見れば誰でもぞっとしますよね。
付帯保険は数枚のカードによって強化できる
実は上記の表でご覧頂いたのは、ジェイアイ傷害火災保険株式会社の一般加入(旅行前に保険料を支払って加入するタイプ)の海外旅行傷害保険で支払われた保険金です。
一般加入の保険は支払額の上限がない設定が殆どで、従って現地でかかった医療費については全額補償されます。一方でクレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険の場合、補償額の上限が定められています。なのでもしもそれを超える医療費が発生した場合は、自腹を切らねばなりません。
そこで1枚のクレジットカードの付帯保険の補償内容を、複数のカードで強化することが必要となってきます。
この「付帯保険の強化」については、次のクレジットカード紹介の中で詳しくご説明します。
アメリカにおすすめのクレジットカード!4枚をタイプ別にご紹介
では次にアメリカに持参するのに最適なクレジットカードをご紹介しましょう。旅の目的やライフスタイルは人それぞれですから、年会費の高額なものから無料のものまで、タイプ別に4枚のカードを厳選しました。
アメリカ旅行のメインカード、また海外旅行傷害保険の強化に使うサブカードをぜひこの中からお選びください。
SPG アメックスはレベルの高いホテル優待が特徴
最初にご紹介したいのがSPG アメックスです。このカードはステータスも特典の質も高いので、アメリカ旅行のメインカードとしておすすめです。
このカードのフルネーム「スターウッド プリファード ゲスト アメリカン ・エキスプレス・カード」の前半部分はホテルグループの名称です。これは高級ホテル会員証を兼ねたアメックスプロパーカードで、以下のホテル優待が利用頂けます。
- SPGおよびマリオット リワード会員資格「ゴールドエリート」取得
- 毎年無料宿泊特典がプレゼント
- 日本国内SPG参加ホテル直営レストランは15%オフ
この中でも特にお値打ちなのが無料宿泊特典です。毎年1泊分が完全無料になるので、これだけでも年会費以上の価値がありますよ。その他にもアメックスブランドの豊富で質の高いトラベル優待の数々は、アメリカ旅行をより便利でお得にしてくれるでしょう。
またSPG アメックスには海外旅行保険の他、飛行機の遅れやロストバゲージにも対応する航空便遅延費用補償までついています。また海外での購入品に関するトラブルも、ショッピングプロテクションやリターンプロテクションによって補償されます。
そのほか国内主要空港のラウンジには同伴者も1名までなら無料で入室できますし、手荷物の無料宅配や千円分の食事券など、豊富なエアポートサービスをアメリカ旅行にぜひご活用ください。
| 年会費 | 31,000円(税別) |
|---|---|
| スペック |
・豊富で質の高いホテル会員特典 ・海外旅行傷害保険 最高1億円 ・航空便遅延費用補償 ・オーバーシーズ・アシスト ・国内外30空港の空港ラウンジが同伴者1名まで無料 ・手荷物無料宅配など豊富なエアポートサービス ・ショッピングプロテクション、リターンプロテクションなど ・国内旅行傷害保険 最高5,000万円 |
家族旅行にはセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
家族旅行にはセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードがおすすめですね。同行する家族も補償してくれる大変充実した旅海外旅行保険が付帯するからです。
またアメリカで急病や事故に遭遇しても、救急車の手配やキャッシュレス診療対応可能な「緊急アシスタンスサービス」が使えます。しかも海外旅行保険は利用条件のない自動付帯なので、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードで旅行費用を決済しなくても自動的に保険適用されます。
この補償内容では不安だという方は、他のクレジットカードの付帯保険とも合算できますよ。保険の合算については、最後にご紹介するエポスカードの項で詳しく解説していますので、是非そちらをご参照ください。
またセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは西友とLIVINの優待が使えるので、アメリカ旅行中だけでなく、国内でも使いやすくお得なクレジットカードとしておすすめです。
| 年会費 | 10,000円(税別)初年度無料 |
|---|---|
| スペック | gf ・海外旅行傷害保険 最高5,000万円 ・航空便遅延費用補償 ・キャッシュレス診療対応 ・ショッピング安心保険 ・国内旅行傷害保険 ・手荷物無料宅配サービスなどエアポートサービス ・国内外30空港の空港ラウンジが無料 ・西友、LIVINは毎月第1・第3土曜日など5%オフ |
家族特約つき&JCB優待が魅力!ミライノ カード GOLD
ミライノ カード GOLDは、年間100万円以上使うと年会費が無料になるという、とてもリーズナブルなゴールドカードです。このカードの海外旅行傷害保険がとても充実しており、自動付帯でしかも家族特約つきです。
ミライノ カード GOLDなら他の保険との合算もしやすいですし、家族揃っての旅行にはピッタリですよ。また現地ではキャッシュレス診療にも対応、小さいお子さんに何かあった時も安心です。
またこのカードはJCBブランドですので、JCBたびらばの豊富なアメリカ優待、ロサンゼルスのJCBプラザラウンジが使えるというメリットもあります。アメリカでのシェア率は低いので、この後ご紹介するVISAブランドのエポスカードとの2枚持ちがおすすめです。
ところでミライノ カード GOLDはどなたでも申し込めるのですが、住信SBIネット銀行に口座を持っている方がポイント交換には有利です。ぜひネット銀行の口座開設も併せてご検討ください。
| 年会費 | 3,000円(税別) 年100万円以上利用で次年度は無料 |
|---|---|
| スペック |
・【ブランド】JCB ・空港優待サービスが豊富 ・海外旅行保険 最高5,000万円(自動付帯、家族特約つき) ・国内旅行保険 最高5,000万円(自動付帯、家族特約つき) ・ショッピングガード保険(海外、国内に利用条件あり) ・JCBプラザラウンジ ロサンゼルス ・住信SBIネット銀行の利用がお得 ・チャージ不要の電子マネーQUICPay搭載 |
エポスカードは旅行保険強化のサブカードに一押し
エポスカードは年会費無料、マルイ店頭で最短即日受け取り可能という、入会しやすさではダントツのクレジットカードです。しかも旅行保険強化のサブカードとして最適ですから、アメリカ旅行前の入会には一押しです。
ここで旅行保険の合算、強化についてご説明しましょう。旅行保険の強化とは、2枚以上のクレジットカードの旅行保険の補償内容を合算することを意味しています。
合算のポイントは、どの保険も有効になっていることです。なので条件を満たさない限り有効にならない保険よりも、自動的に発動してくれる自動付帯の保険の方が合算しやすいんですね。
- 2種類以上の旅行保険は合算できる
- どの保険も有効でないと合算できない
- 死亡後遺障害は一番高い金額が採用される
- それ以外の項目は合算後の金額が最高補償額になる
エポスカードがアメリカ旅行のサブカードとして最適なのは、このカードの付帯保険が自動付帯で、しかも治療補償がとても充実しているからです。以下にセゾン・ゴールド・アメックス+エポスカードの海外旅行保険の補償額合算表を作りましたのでご参照ください。
| 内容 | エポスカード | セゾン・ゴールド ・アメックス |
合算 |
|---|---|---|---|
| 死亡・後遺障害補償 (本会員) |
500万円 | 5,000万円 | 5,000万円 |
| 死亡・後遺障害補償 (同行する家族) |
– | 1,000万円 | 1,000万円 |
| 傷害治療補償 (本会員) |
200万円 | 300万円 | 500万円 |
| 傷害治療補償 (同行する家族) |
– | 300万円 | 300万円 |
| 疾病治療補償 (本会員) |
270万円 | 300万円 | 570万円 |
| 疾病治療補償 (同行する家族) |
– | 300万円 | 300万円 |
| 賠償責任補償 (本会員) |
2,000万円 | 3,000万円 | 5,000万円 |
| 賠償責任補償 (同行する家族) |
– | 3,000万円 | 3,000万円 |
| 携行品損害補償 (本会員) |
20万円 (免責3,000円) |
30万円 (免責3,000円) |
50万円 (免責3,000円) |
| 携行品損害補償 (同行する家族) |
– | 30万円 (免責3,000円) |
30万円 (免責3,000円) |
| 救援者費用 (本会員) |
100万円 | 200万円 | 300万円 |
| 救援者費用 (同行する家族) |
– | 200万円 | 200万円 |
| 保険期間 | 90日間 | 90日間 | 90日間 |
| 年会費 | 無料 | 10,000円(税別) | 10,000円(税別) |
| 付帯条件 | 自動 | 自動 | 自動 |
セゾン・ゴールド・アメックスの海外旅行傷害保険は家族特約付きでとても充実した内容ですが、ここにエポスカードの保険を合算すれば、本会員の補償額をさらに強化できるのです。
これによって本会員は治療補償が最高500万円、救援者費用が最高300万円まで補償されるようになります。
先にあげたアメリカ旅行中のトラブルに支払われた保険金の例に当てはめてみると、最高額には及ばないものの、相当高額な医療費をこれでカバーできることがわかるでしょう。
アメリカのクレジットカード利用の注意点!チップとキャッシング
アメリカ旅行におけるクレジットカードの重要性は、一般に考えられている以上だということがご理解頂けたと思います。
最後にクレジットカードのもう一つの役割、キャッシングとアメリカにおけるチップの使い方についてご説明しておきましょう。
アメリカのレストランではチップもカードで支払える
アメリカ社会にはキャッシュレスが浸透していますが、そうかと言って現金が全く必要ない訳ではありません。そのひとつがチップです。ただしアメリカのレストランでは、チップも一緒にカード決済できることも多いようです。
その場合はレストランで受け取った伝票に「tip」「gratuity」といった項目がありますので、ここに自分で適当と思った金額を書き込んでください。それが支払うチップの額になります。なお金額の相場は飲食代の10%?15%です。
なお伝票にサービスチャージ(SC)と書かれていたらチップ込みなので、その場合は小銭を置いて出るといいでしょう。以下がカードでチップを支払う手順です。
- 1.伝票を貰う
- 2.伝票とクレジットカードを店員に渡す
- 3.カード用の伝票が戻ってくる
- 4.チップの金額を記入する
- 5.食事代金との合計金額も記入する
- 6.サインする
なお支払いが完了したら、客側の控え(Guest CopyもしくはCustomer Copy)は忘れずに受け取って大切に保管してくださいね。
ホテルなどでは1ドル札のチップが必要
しかし以下のような人にチップを支払うには、アメリカでもやはり現金が必要です。
- タクシードライバー
- ツアーガイド
- ツアードライバー
- ホテルのドアマン
- ルームサービス
タクシーなど乗り物のチップには料金の15%分、それ以外では1ドル札がよく使われます。アメリカ旅行では、クレジットカード以外に1ドル札がたくさんあると便利ですよ。
クレジットカードのキャッシングが便利
ドル紙幣を手に入れるには、空港などで両替するのが一般的ですよね。アメリカのレートは悪いので、両替するなら国内で済ませておきましょう。
でもクレジットカードがあれば、両替せずに渡米してしまっても大丈夫ですよ。クレジットカードさえあれば、現地のATMでキャッシングできるからです。利用するATMは、カードブランド毎に以下のロゴマークを目印にしてください。
| 国際カードブランド | 対応ATM |
|---|---|
| VISA | 『VISA』または『Plus』マークのあるもの
|
| Mastercard | 『Mastercard』または『Maestro』または『Cirrus』のマークのあるもの
|
| JCB | 『JCB』のマークのあるもの![]() |
キャッシングする場所にも気をつけてください。街中のATMはスキミングなど犯罪に巻き込まれる恐れがあるため、より安全な銀行やホテルのATMがおすすめです。
キャッシングは借金なので抵抗のある方も多いかと思いますが、帰国後すぐに繰上げ返済すれば両替よりもむしろ経済的です。
なお繰上げ返済は、日本国内の銀行やコンビニのATMで簡単にできます。
通貨の小数点の位置が違うと一桁狂う!?
最後にアメリカの通貨単位についてひとつご注意を。支払い伝票にサインをする時、また金額を記入する際に、日本人が読み間違え・書き間違えしやすいのが通貨の小数点の位置です。
アメリカでは1ドル以下の単位(セント)を、このように小数点以下の数字で表します。
- 1ドル25セント=$1.25
- 10ドル50セント=$11.5 または $11.50
日本では通貨単位に小数点をつける習慣がありませんから、アメリカのレストランの伝票などで間違わないようにしてくださいね。1桁違うだけで、金額が大きく狂ってしまいますよ。サインしてしまってからでは遅いので、通貨単位の確認には念を入れてください。
レシートは帰国後も捨てずに保管しておくこと
現地で使ったカード代金を再確認するためにも、アメリカで発行されたレシートは必ずとっておきましょう。日本に帰った後も、レシートはカードの利用明細に反映されるまで捨てずに保管してください。
そしてもしも身に覚えのない利用の跡が見つかったら、すぐにカード会社に連絡を入れましょう。これは国内でもアメリカでも変わらない、クレジットカードホルダーとしての基本原則です。
アメリカ旅行にはクレジットカード必携!2枚以上でより安心です
アメリカではクレジットカード決済が日本より普及していますから、アメリカ旅行にもクレジットカードは欠かせません。
カードを選ぶ際には、異なるブランドを組み合わせることや、海外旅行傷害保険の合算についても考慮してくださいね。アメリカの医療費は高額ですので、カード付帯保険はとても重要です。
ホテルのチップなどには現金が必要ですが、これにもクレジットカードのキャッシングが使えます。現地で困ることのないよう、アメリカにはぜひ2枚以上のクレジットカードをご持参ください。












