スマホ決済
Apple Pay(アップルペイ)のメリット&デメリット&注意点
投稿日時:2019.03.26
2016年の秋にApple Pay(アップルペイ)が日本に上陸した際には、随分と話題になりましたよね。その後も日本では少しずつですがキャッシュレス化が進み、新たなタイプのモバイル決済が続々発表されています。
そこで他の決済方法に目移りしそうな人のために、これからApple Payのメリットとデメリットを再確認したいと思います。Apple Payの注意点についてもご説明しますので、これからスマホ決済を始めたい方も是非ご参考になさってください。
Apple Pay(アップルペイ)のメリットが増えた!衰えない人気の秘密とは?
日本のApple Pay(アップルペイ)がスタートしたのは、2016年10月25日のことです。当時はサービス開始の前からも大きな話題となりましたよね。
しかしその後、状況は大きく変わりました。果たしてApple Payにも変化は見られるのでしょうか?まずはApple Payのメリットを再確認していきましょう。
VISAも実店舗での決済が可能に
最初から変わらないApple Payのメリットは、やっぱりクレジットカードでスムーズに決済できること、そして複数のカードをアプリで一元管理できることです。
Apple Payに対応するクレジットカードはスタート時より順調に増え続け、現在はほぼ全種類のカードが利用可能となっています。
使えないのはダイナースくらいで、当初は使えなかったVISAブランドのカードも実店舗では利用可能です。
複数のクレジットカードを一元管理できる
登録できるクレジットカードが増えて、Apple Pay(アップルペイ)はますます便利になりました。Apple Payがあれば財布に何枚もカードを入れておく必要はありませんし、持ち歩く現金も最小限ですみます。
スマホ決済に不安を感じる方もいますが、紛失盗難時には端末のロック機能が使えますし、カード会社に連絡を入れて利用をストップすることも可能です。Apple Payは現金を持ち歩くよりもずっと安全だと言えます。
Apple Payの仕組みはおサイフケータイと同じ
Apple Payは海外で開発された決済方法ですが、日本への導入にあたってはおサイフケータイと同じ仕組みが採用されました。日本のApple Payは、以下3つの国内電子マネーのいずれかを使って決済されるのです。
| 電子マネー | タイプ | チャージ |
|---|---|---|
| QUICPay | ポストペイ (後払い) |
不要 |
| 電子マネーiD | ポストペイ (後払い) |
不要 |
| Suica | プリペイド (前払い) |
必要 |
カードの取り込みや設定は自動で簡単
電子マネーiDとQUICPay(クイックペイ)については、電子マネーカードを準備する必要はありません。
使いたいクレジットカードをWalletに読み込めば、自動的にQUICPayもしくはiDに振り分けられ、それぞれの電子マネーが使用可能となります。
画面に表示されたクレジットカードにはこの通りロゴマークが表示され、使用する電子マネーの種類がすぐ分かるようになっています。

Apple Payならクレジットカードで直接決済しているかのような使用感が味わえます。レジでは電子マネーの種類を伝えて、リーダーにiPhoneをかざせば清算完了です。
デポジットや年会費なしでSuicaが作れる
交通系電子マネーSuicaの利用も簡単ですよ。もしも既にSuicaカードをお持ちなら、Walletアプリに取り込むだけでOKです。

その場合デポジットは、後日Suicaに500円分の電子マネーとして加算されます。またSuicaアプリケーションをダウンロードして、ここでSuicaを新規発行しても構いません。この場合500円のデポジットは必要ありませんし、年会費も不要です。
このようにコストをかけずSuicaを利用できるのもApple Payのメリットですね。
定期券も特急券もアプリで購入できる
またApple PayのSuicaなら、定期券の購入や更新の際にも、みどりの窓口や券売機に並ぶ必要がありません。他にも以下のようなメリットがあります。
| Apple PayのSuica | メリット |
|---|---|
| 定期券 | 購入・更新がアプリで完了 |
| モバイルSuica特急券 | 新幹線(※)がチケットレスに |
| Suicaグリーン券 | 常に事前料金 |
(※)東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線
Walletには飛行機のチケットも読み込めるので、Apple Payがあれば本当に携帯一つで旅行ができてしまいます。
3種類の電子マネーのどれかで決済できる
Apple Payがあればお買い物も簡単です。例えばコンビニのセブン-イレブンは以下電子マネーに対応していますが、この中では○印のものがApple Payに対応しています。
つまりApple Pay(アップルペイ)があれば、セブン-イレブンで3通りの支払い方が可能な訳ですね。
使えるお店が多数
この3種類の電子マネーのいずれかに対応するお店ではApple Payが使える訳ですから、iPhoneがあれば日本全国どこへ行っても不自由はしません。以下はApple Payが使える店舗の一例ですが、この通り使いやすいお店ばかりです。
- セブン-イレブン
- ローソン
- ファミリーマート
- マクドナルド
- すき家
- マツモトキヨシ
- ココカラファイン
- ソフマップ
- ビックカメラ
- エディオン
- イオン
- 日本交通
- エネオス

2017年にコンタクトレス決済対応がスタート
2017年9月22日からは、Apple Payは以下のコンタクトレス決済への対応をスタートしました。
- Mastercard Contactless
- JCB Contactless
- American Express Contactless

これは国際規格のNFC決済で、上記マーク付きのクレジットカードなら、国内でも海外でも決済できるという大変便利なものです。
コンタクトレスで海外でも使用可能に
日本のApple Payは国内規格としてスタートしましたが、このコンタクトレス決済対応によって海外にも通用する決済方法となりました。
日本のコンタクトレス決済対応店舗はまだ数が少ないですが、上記のマークを見つけたらぜひ試してみてはいかがでしょう?その場合レジでは「クレジットカード決済」と伝えてくださいね。
オンライン決済もApple Payで簡単
Apple Payでネットショッピングする際には、クレジットカード番号の入力が不要というメリットがあります。現時点では以下のアプリや通販サイトがApple Payに対応しています。
- SBI損保の自動車保険
- じゃらん
- BASE
- minne
- Japan Taxi
- 出前館
- TOHO CINEMAS
- ユニクロ
- Yahoo!ショッピング
- ジーユー
- giftee
- Seel

決済方法の選択欄に「Apple Pay」のアイコンが見つかったら、手軽で安全なWeb決済をぜひお試しください。
Apple Pay(アップルペイ)にどのクレジットカードを登録するか迷っている方は是非、Apple Payにおすすめのクレジットカードもチェックしてみてくださいね。Apple Payと相性の良いハイスペックカードを厳選して紹介しています。
Apple Pay(アップルペイ)のデメリット!使いにくさは克服できる!?
Apple Payも万能ではなく、やはり幾つかの欠点があります。次にApple Payのデメリットと、その解決方法を見ていくことにしましょう。
本人認証が面倒ならエクスプレス設定を
Apple Payは使用する度にTouch ID/Face ID認証が必要ですが、これをデメリットと感じる人もいます。本人認証はセキュリティ上欠かせない機能ですが、急ぐ時には省略したくなりますよね。
特に改札を通る度にこの手順を踏まねばならないのは面倒です。そこで鉄道でApple Payを使う場合は、Suicaをエクスプレスカードに設定することをおすすめします。これによって改札通過時のTouch ID/Face ID認証が不要になります。
VISAブランドのカードには一部制限がある
VISAブランドのカードの機能制限も、Apple Payのデメリットの一つです。サービス開始時点ではVISAが加盟してなかったので、Apple PayではVISAが使えないと思い込んでいる方もいますがそれは間違いです。
でも現時点でVISAが使えないのはApple PayのWeb決済のみで、実店舗ではVISAブランドのクレジットカードでも問題なく使用できます。
VISAブランドのApple Payでの利用状況は以下の通りです。
- ○ 実店舗での決済
- × オンライン決済
- × WalletアプリでのSuicaチャージ
利用ポイントが貯めにくい
またApple Payを使用すると、お店で貯まる共通ポイントを獲得しにくいというデメリットもあります。例えばdポイントが貯まるお店でApple Payを使うと、以下のように2度手間になってしまうのです。
ポイントを2重取りするには、別途ポイントカードを提示したり、もしくはスマホ画面を切り替えねばなりません。
Apple PayでもPontaポイントが貯まる

2018年11月7日からは、Apple PayにPontaカードを追加できるようになりました。以降Pontaポイントに関しては、この通りスマートにポイントを2重取りできます。
- Pontaアプリの起動は不要
- 1回かざすだけでポイント獲得&決済が同時に可能
今後Walletに追加できるポイントカードが増えれば、他のポイント加盟店でも同様のことが可能となるでしょう。
Apple Payの注意点!Suicaの利用で気をつけたいこと
最後にお伝えしきれなかったApple Pay(アップルペイ)の注意点をまとめました。いずれもSuicaの利用に関することなので、鉄道をご利用の方はぜひ目を通しておいてください。
一体型カードのSuicaは取り込めない
まずはSuicaカードの取り込みについてです。以下カードのSuicaは、Apple PayのWalletに取り込むことがができないことにご注意ください。
- ビューSuicaなどのクレジットカード一体型
- ゆうちょなどキャッシュカード一体型
- Suica定期券(高校、中学、小学生用)
- 小児用My Suica
- 社員証、学生証一体型
- JR東日本以外で発売されたSuica
ビューSuicaなどのクレジットカード一体型カードを読み込むと、クレジットカード機能が取り込まれ、Suicaはプラスティックカード側に残ってしまいます。
残額19,500円以下のSuicaしか取り込めない
また残額が19,500円を超えている場合も、Suicaは読み込めません。その場合はSuicaを使って残高を減らしてからにしてください。なおSuica取り込み後は、以下のことにも気をつけてくださいね。
- 一度読み取った後のカードは使えなくなる
- 取り込んだSuicaはカードに戻せない
- 読み込み後はSuica ID番号が変わる
Apple Payに取り込んだ後はSuica ID番号が変わるので、スマートEXなど関連サービスにも変更が必要ですよ。
Suica引き継ぎはアプリでも可能
最後にスマホデビューや機種変更する方向けに、Suicaの引き継ぎ方法をまとめておきましょう。
| 旧 | 新 | アプリでの引き継ぎ |
|---|---|---|
| iPhone /Apple Watch |
Android端末ガラケー | 一旦退会が必要 |
| iPhone /Apple Watch |
iPhone /Apple Watch |
引き継ぎ可能 |
| Android端末ガラケー | iPhone /Apple Watch |
引き継ぎ可能 ※Suica引き継ぎは最後に |
Android端末ガラケーに乗り換える方は少ないと思いますが、この場合のみSuicaには一旦退会が必要となります。
Android端末ガラケーからiPhoneに乗り換える場合は、移行先のiPhoneやApple WatchにSuicaを設定しないようご注意ください。新端末にSuica情報があると、旧いSuica情報を移行することができません。
Apple Payはメリットが増えてより使いやすくなっています
Apple Payは日本で発表されて以来、使えるカードやお店も増えてより使いやすくなりました。
特に海外でも使えるようになったことはユーザーにとって朗報ですよね。これで海外旅行でもApple Payが使えますよ。
Apple Payにはデメリットも幾つかありますが、大部分は解決が可能です。総合的に考えて、Apple Payはとてもメリットの多いスマートフォン決済だと言えるでしょう。











