海外クレジットカード事情
海外でクレジットカードが使えないトラブル解決!原因と対処法
投稿日時:2019.01.22
クレジットカードは万能な決済方法ですが、実は突然使えなくなることもあるってご存知でしたか?もしもそれが海外旅行先で起こったら大変ですよね。頼りのカードが使えなくなれば、旅行中の資金を全て失ったも同然です。
こんなことにならないよう、クレジットカードが使えなくなる原因を事前にチェックしておきましょう。それぞれの対処法や解決策を知っていれば、イザという時にも慌てず冷静に対処できますよ。
海外でクレジットカードが使えないのはあなたの単純ミスが原因?
海外でクレジットカードが突然使えなくなるとは一大事ですが、その原因を調べてみれば意外と単純なことばかり。いずれも未然に防ぐことが可能です。
海外旅行中にクレジットカードが使えなくなる理由は、利用者の基本的なミスが殆どなのです。解決策は後回しにして、まずは原因から見ていくことにしましょう。
暗証番号を連続3回間違うとロックがかかる
海外でクレジットカードが使えなくなる原因として代表的なのが「暗証番号」の間違いです。クレジットカードの暗証番号とは、新規入会した時に自分で設定した4桁の数字のことです。海外では「PIN」と呼ばれます。
- 支払い時に店頭端末で入力が必要
- キャッシング時にはATMで入力が必要
- 連続3回間違えるとロックがかかる
日本ではPINの入力が不要なお店も多く、この数字の存在すら既に忘れている方がいるかもしれません。もしも海外で暗証番号を3回連続して間違えると、そのカードにはロックがかかって使えなくなってしまいますよ。
署名やパスポート携行も忘れずに
暗証番号を忘れてもサイン認証で代用できますから、カード裏面には忘れず署名しておきましょう。
ただし裏面のサインと自筆が一致しない限り決済できませんから、字体など間違えないよう気をつけてくださいね。
クレジットカードの裏署名はとても重要です。裏署名がないクレジットカードは原則使えません。また海外でクレジットカードを出すと、本人確認のためパスポートの提示を求められる場合があります。
これはクレジットカードの不正使用を防ぐための習慣です。パスポートのコピーや免許証では認めてもらえませんのでご注意ください。
クレジットカードには全く問題がなくても、海外ではパスポートを携行していなかったばっかりにカードが使えないこともあるのです。
利用限度額を超えるとカードが使えない
クレジットカードの限度額オーバーも、カードが使えなくなる単純な原因の一つです。クレジットカードには決済できる金額の上限が決まっていて、これを超えるとその月の支払いが済むまではカードが使えなくなります。
この上限を「利用限度額」、現時点で使える金額を「利用可能枠」と呼びます。
- ショッピング限度額
- キャッシング限度額
普段の生活では限度額内に納まっていても、海外旅行では短期間で限度額を超えてしまいます。チケット代やトランクなど旅行前は何かと出費が多いので、イザ海外に着いたら殆ど利用枠が残っていない・・・なんてことも考えられますよ。
有効期限切れのカードは使えない
海外旅行にはクレジットカードが必要と言われて、慌てて家中を探した人もいるのではないでしょうか?
もしも引き出しに眠っていたクレジットカードを海外旅行に持って行くなら、必ず有効期限を確認してくださいね。有効期限が切れていたら、そのカードは使えません。
- カード有効期限は最大5年
- 何らかの事情で新しいカードが届かない場合もある
休眠カードは更新されない場合もある
クレジットカードが長期間使われないことを「休眠」と呼びますが、休眠カードは更新時期を迎えても新カードが発行されないことがあります。
また引っ越して住所変更届けを出していなかったり、また何らかの事情で更新時の審査に落ちた場合も新カードは届きません。
クレジットカードを使わないまま放置していると、有効期限が切れていることに気づけないケースもあるので気をつけてくださいね。
海外でクレジットカード使えない!対処法と解決策①
ここまでのクレジットカードが使えなくなる原因については、全て海外旅行前に解決が可能です。
次にそれぞれの対処法や解決策をまとめてご紹介しましょう。
暗証番号 → 旅行前に照会と確認を
クレジットカードの暗証番号を忘れてしまった人は、海外に行くまでに必ずカード会社の「暗証番号照会サービス」を利用して正確な数字を確認してください。
もしも暗証番号を間違えてカードにロックがかかると、国内ならカード会社に連絡を入れて対処してもらえますが、海外ではそれも難しいからです。
しかし暗証番号が不明・もしくはカードがロックされた状態でも、サイン認証できればクレジットカードは使えます。
その場合は決済時にサイン認証でと依頼してくださいね。
サイン → カード裏面の署名を忘れずに
そのためにもクレジットカード裏面には忘れず署名しておきましょう。英字、漢字、ブロック体、筆記体とサインは何でも構いませんが、字体が一致しないと認証されません。
複数のクレジットカードを持参する際も、字体は統一する方が無難です。
パスポート → 必ず携行しよう
海外旅行中、パスポートを貴重品と一緒にホテルの金庫に保管する方も多いのですが、これはNGです。
パスポートがないとクレジットカードが使えない場合もありますので、ショッピングにも必ずご持参ください。なお海外では以下のものは通用しません。
- × パスポートのコピー
- × 日本の運転免許証
- × 国際免許証
パスポートは海外ではあなたの身分を保証できる唯一の書類ですから、ショッピングに限らず海外旅行中は常に携行が基本です。
利用限度額 → 一時的増額を申し込もう
クレジットカードの利用限度額はカード会社に申し込めばすぐ増額できますから、これもすぐに解決できます。普通は増額には審査が必要ですが、海外旅行前であれば一時的な増額に応じてもらえます。
- ショッピング限度額
- キャッシング限度額
海外旅行ではキャッシングも使いますので、上記どちらの限度額についても増額することをおすすめします。
有効期限切れ → 新しいカードに新規入会を
しばらく使っていなかったクレジットカードについては、もしも有効期限が切れていたら諦めてください。再度入会するにしても、一から審査が必要です。
海外旅行には他のカードを持っていくか、新しいカードに新規入会する方が早いです。クレジットカード発行には時間がかかると思っている方が多いのですが、中には最短即日スピード発行できるクレジットカードもありますよ。
海外でクレジットカードが使えないのはその国にも原因がある!?
海外旅行中は、これ以外にも様々な原因でクレジットカードが使えなくなることが考えられます。
ここまでは自分が気をつけていれば解決できるケースばかりでしたが、ここから先のトラブルはその国の事情やカード会社に起因するものです。まずはそのトラブルの原因をしっかり頭に入れておきましょう。
ブランドに対応していなければカードは使えない
まずは「国際ブランド対応」です。海外の店舗やATMがそのカードのブランドに対応していなければ、残念ですがそのクレジットカードは使えません。
日本発行のカードの国際ブランドは以下の5種類で、使いやすさはどの国でも大体この順になります(American ExpressとJCBはほぼ同着)。

2.Mastercard
3.JCB
3.American Express
4.Diners Club
VISAとMastercardは常に最強で、このどちらかのブランドのカードならアジアでもヨーロッパでも間違いなく使えます。でもそれ以外のブランドの場合、ホテルや免税店では通用しても、それ以外では使えないことも多いのです。
ATMや券売機が自分が持っているカードブランドに未対応だと、海外ではとても不自由します。
カード不正使用探知システムに引っかかる
また海外でカードが使えなくなる原因の一つとして、「カード不正使用探知システム」の作動も考えられます。
- 不正使用をチェックするセキュリティシステム
- いつもと違う利用パターンを検知して作動する
- カード会社しか解除できない
このカード不正使用探知システムが作動すると、一時的にクレジットカードが使えなくなってしまいます。
カード不正使用の防止には欠かせない重要な仕組みですが、本人がカードを使ったのにも関わらず、海外利用を「いつもと違う」と判断されてしまうことがあるのです。
クレジットカードの盗難や紛失
また治安の悪い国では、盗難にも用心する必要があります。クレジットカード本体を盗まれてしまったら、当然ですがもうそれ以上カードを使うことができません。
特に旅行者はスリの標的になりやすいので、クレジットカードの入ったバッグや財布の置き引き、スリ、ひったくりにはくれぐれもご注意ください。
海外ではATMの不具合も多い
海外ではこれ以外にも、よく分からない理由でクレジットカードが使えなくなることが多々あります。
実際には以下のような原因が考えられるのですが、いずれにしてもその場では対処できないケースが殆どです。
- 店員のミス
- 通信不良
- カードの劣化
- ATMのトラブル
- 券売機などのトラブル
- その他
他で試してみれば問題なく使えるケースもあるので、海外では一度ダメだったからと言ってずっと使えなくなる訳ではありません。
しかしATMのトラブルでカードが出てこなくなると、解決までに数日以上を要することもあります。
海外でクレジットカード使えない!対処法と解決策②
海外旅行中は自分が気をつけていても避けられない原因から、クレジットカードが使えなくなることもあることが分かりました。
では次にそれぞれの対処法や解決策をまとめてご紹介しましょう。
ブランド → VISAとMastercardが鉄板
ブランドについてはこちらが合わせるしかありません。JCB、American Express、Diners Clubのカードしかお持ちでない方は、海外旅行までには必ずVISAもしくはMastercardブランドのカードを用意してください。
海外ではATMや券売機もVISAとMastercardにしか対応していないことも多く、このブランドのカードを持っていないと相当不便です。
2大ブランド以外のクレジットカードも全く使えない訳ではありませんし、カードの付帯保険や特典は旅行の役に立ちますから、JCB、American Express、Diners Clubはぜひサブカードとしてご持参ください。
カード不正使用探知システム → カード会社に事前連絡
不正使用探知システムはセキュリティ上必要なものですが、旅行中無闇にカードが止まらないよう、旅行前にカード会社に連絡を入れることをおすすめします。
カード会社に旅行日程と行き先を伝えておけば、検知に引っかかった場合も必要に応じて適正に処理され、カードが突然使えなくなることは避けられるでしょう。
もしも検知システムに引っかかってしまったら、カード会社から連絡が入る場合もありますし、こちらから連絡して停止解除してもらうことも可能です。
盗難や不具合その他 → 2枚以上のカード持参で全て解決
問題は原因がはっきりしないケースです。困ったことに海外では「よく分からないけどクレジットカードが使えない」ことも多いのです。
これでは事前に予防することができません。またいくら用心したところで、ATMのトラブルや、盗難やスキミングといった不測の事態を100%避けることは難しいでしょう。
でもこういった事態にも万能な対処法がひとつだけあります。それは複数のクレジットカードを持参することです。
ここまでご説明してきたその他のケースにおいても、2枚以上のクレジットカードを持っていれば、とりあずその場での対処が可能です。
あらゆるトラブル → 予備のカードで全て対処可能
使えなくなったカード・失ったカードについては、必ずしもその場で問題解決する必要はありません。予備のカードで当面の用は足せるので、問題のカードについては後でじっくり解決に取り掛かればいい訳です。
ただし盗難や紛失については、できるだけ早急にカード会社に届け出てくださいね。海外旅行には必ず異なるブランドのクレジットカードを2枚以上持参し、旅行中は盗難のリスクを考えて別々の場所に保管するようにしましょう。
- 最低でも2枚以上のカードを持参する
- 異なるブランドを組み合わせる
- 旅行中は別々の場所にしまう
海外でクレジットカードが使えなくても予備カードで対応できます
しかし海外では日本では考えられないような事態からクレジットカードが使えなくなることもありますが、そんな時にも2枚以上のクレジットカードがあればすぐに対処できます。
盗難や紛失は緊急手配が必要ですが、その場合も予備カードを持っていれば落ち着いて対処できるでしょう。ブランドの異なる2枚以上のクレジットカードは、海外旅行には絶対に必要です。







