法人クレジットカード
法人クレジットカードは個人利用してはいけない!その理由
投稿日時:2019.11.07
法人クレジットカードは会社の事業決済をするためのカードですが、個人利用すると何か問題があるのでしょうか。また、問題があるとするならば、間違って個人利用してしまった場合はどうなるのでしょうか。
法人クレジットカードと個人用カードの違い、そして法人クレジットカードを個人利用した場合の取り扱いについてお話しします。
基本的に、法人クレジットカードを個人利用することは認められないので、使わないように気をつけてください。
法人クレジットカードとは?個人用クレジットカードの違い
法人クレジットカードと個人用クレジットカード、使い方には違いがありませんが、わざわざ区別をして持った方がいい理由はあるのでしょうか。
両者の大きな違いはいろいろありますが、法人クレジットカードにはこのようなメリットがあります。
- 従業員用のカードが発行できる
- 利用限度額が高い
- 引き落とし口座に法人口座を指定できる
従業員用のカードを発行し、引き落としを法人口座に一本化することによって、経理の処理が格段に楽になるのです。
また、会社の事業経費に使うことが前提のカードなので、利用限度額も個人用カードと比べるとかなり高くなります。
法人クレジットカードを個人利用してはいけない理由
同じクレジットカードなのに、なぜ法人クレジットカードを個人で利用してはいけないのか、それにはこのような理由があります。
会社の口座から引き落としになるから
法人クレジットカードは、通常、法人口座を指定します。そのカードを個人の買い物に利用するということは、会社のお金を個人で使うことになってしまいます。
うっかり間違って使ってしまったのであれば、会社の口座に返金すれば良いのですが、意図的に繰り返していると、「横領」になってしまいますから気をつけましょう。
事業経費に使うためのカードだから
個人用のクレジットカードは何を買おうと、その利用限度額の範囲内なら、その人の自由です。
しかし、法人クレジットカードは会社の事業に使うものを購入したり、出張に関わる費用を支払ったりするために使うカードですから、私的な利用はできません。
接待で使った飲み代を支払うのは問題ないですが、友達と飲みに行った費用を支払うのはやめましょう。
経理の処理が煩雑になるから
個人用の口座から、私的利用分と会社の利用分が引き落とされていると仕分けが大変です。
また、現金を使っていると、社員が立替払いをするなどして経理の処理が面倒になりますから、法人クレジットカードを導入したのではないでしょうか。
税務署からも指摘される恐れがある
うっかり間違って使ってしまった、というくらいなら問題はありませんが、法人クレジットカードを頻繁に個人利用していると、脱税しているのではないかと疑われる可能性も否定できません。
個人のものまで経費で落として税金を払わないようにしているのでは?と疑われてしまうと、税務調査が入る可能性もあるので、気をつけましょう。
どこまでOK?法人クレジットカードを使っていいかどうかの基準
では、どのような利用の仕方なら会社用になるのか、どこからが個人用になるのか、線引きが難しいと感じることもあるでしょう。
どんなものに使ったか、というよりは、そのもの(またはサービス)を会社の業務に利用するのか、ということを基準に考えてみてください。
普通に家族で遊びに行ったのなら、それは個人利用になりますから、法人クレジットカードで支払うべきではありません。
しかし、遊園地の写真を撮影するためだとか、会社の仕事のために行くのであれば、それは事業経費として認められます。従って、法人クレジットカードを使っても問題ありません。
つまり、その費用が会社の事業に関連していれば法人クレジットカードで支払っても問題ないですが、そうでなければ個人利用になります。あくまでも事業を基準に考え、法人クレジットカードは私的なものに利用しないように気をつけましょう。
個人事業主でも基本は同じ
個人事業主であっても、法人クレジットカードを作ったのなら、それは事業用の決済専用にすべきです。
「何に使うか」ではなく、それが事業に関係するのかどうかで判断するようにしてください。
プライベートな買い物やサービスの購入は、個人用のクレジットカードを使うようにして、法人クレジットカードでの決済はしないようにします。
経費の使い分けに便利な法人クレジットカードのおすすめ3選
事業用として使うのに、審査が通りやすく、個人事業主でも使いやすい法人クレジットカードを3枚ご紹介します。
コスパ最強!オリコEX Gold for Biz
ゴールドカードでありながら、2000円という年会費の安さが魅力の法人クレジットカードです。しかも、審査が通りやすいカードだといわれていますから、事業を始めたばかりの方でも申請がしやすいです。
レストランコース料理が1名分無料になるサービスや空港ラウンジサービスなど、年会費以上の価値ある上級サービスが利用頂ける点もこのカード最大のメリットです。
「S」が個人事業主向け、「M」が法人代表者向けという分類がありますので、自分に合ったものを選んでください。
法人代表者向けであれば、追加のカードが3枚まで無料で発行できます。社員用のカードがあれば経理も楽になります。このカードは法人カードの中でも還元率が高いので、経費削減にも大いに役立ってくれることでしょう。
| 年会費 | 2,000円(税別)※初年度無料 |
|---|---|
| スペック |
・常に20%ポイント加算 ・年間利用額に応じて最大2倍 ・最高2,000万円の海外旅行保険付帯 ・最高1,000万円の国内旅行保険(利用付帯) ・最高100万円のショッピング保険付帯 ・福利厚生サービス |
出張費がキャッシュバック!JCBビジネスプラス法人カード(一般)
年会費の安さでいうと、非常に申し込みやすい法人クレジットカードなので、初めてカードを作る人にもおすすめの1枚です。
18歳以上であれば、個人事業主でも申し込みができます。出張費がキャッシュバックされる上に、ETCカードを複数持つことができる為、出張が多い会社に一押しのクレジットカードですね。
もう少し充実したサービスが欲しいという場合には、まずは一般カードで支払いの実績を作り、会社の経営実績を安定させた上で、ゴールドカードに切り替える選択肢もありますよ。
| 年会費 | 1,250円(税別) |
|---|---|
| スペック |
・ETCカード無料 ・福利厚生倶楽部利用 ・OkiDokiポイントでお得にたまる ・交通費、出張旅費が年間で最大18万円キャッシュバック ・ゴルフ場やガソリンスタンドなどの優待サービス ・乗継遅延費用等保険金(食事代) ・出航遅延費用等保険金(食事代) ・寄託手荷物紛失費用保険金 ・最高100万円のショッピング保険付帯(海外利用のみ) |
ステータス最高位!アメックス・ビジネス・ゴールドカード
充実したサービスが魅力のアメックス・ビジネス・ゴールドカード。起業家の方にとってステータスも重要な要素です。
ステータスを重視するなら断然アメックス・ビジネス・ゴールドカードがおすすめです。このカードはステータスが高いわりに起業1年目の方でも入手しやすい点もメリットで、サービス面においても接待などの機会が多い方にはおすすめです。
旅行保険も補償額が高いですし、空港ラウンジが無料で使えるなど、全国を飛び回るビジネスマンにはありがたいサービスが付帯しています。
年会費は経費で落とせますし、社員用の追加カードは12,000円(税抜き)ですが、経理の処理を楽にできると思えば安いでしょう。
| 年会費 | 31,000円(税別) |
|---|---|
| スペック |
・個人事業主でも申し込み可 ・柔軟な利用限度額の設定 ・最高1億円までの海外旅行傷害保険付帯 ・最高5,000万円までの国内旅行傷害保険付帯 ・「ビジネス・ダイニングbyぐるなび」接待が楽になる ・コンシェルジュによるゴルフコースの予約 ・福利厚生プログラム「クラブオフ」登録料無料 ・ゴールド・ワインクラブの利用 ・カード会員限定イベント |
法人クレジットカードを個人利用してしまった時の対処法
しかし、うっかり間違えて、個人の買い物に法人クレジットカードを使ってしまったという場合には、どうすれば良いのでしょうか。
会社のお金を借りたので、返しますという処理すれば大丈夫です。
たまっているポイントも勝手に使わないこと!
法人クレジットカードを使うと、使った金額によってポイントがたまっていきます。
このポイントも、法人クレジットカードに紐づいているものですから、私的な利用は基本的にはできません。
あくまでも事業用に使うためのカードで貯めたポイントですので、会社の備品を使うとか、出張の際の飛行機マイルに当てるとか、事業のために使いましょう。
法人クレジットカードは事業用の経費にのみ使うべし!
法人クレジットカードを個人の買い物に使ってしまうと、経費の処理が面倒になるばかりか、税務署からあらぬ疑いをかけられる可能性もあり、いいことはあまりありません。
うっかり間違って使ってしまうことはあるかもしれませんが、出来るだけそういったことのないように、使い道はしっかり分けるようにしておきましょう。








