クレジットカードお役立ち情報
クレジットカードを拾ったら!?正しい対処法で謝礼が貰える
投稿日時:2019.06.17
ポイントカードや電子マネーなど、私たちが持ち歩くカード類は増える一方ですよね。それに伴って、カードを落としたり失くしたりすることも増えています。
路上やショッピングセンターなどで、あなたもいつカードを拾う立場になるかもしれません。そこで今回はクレジットカードを拾ったらどうすべきなのか、その正しい対処法について解説します。
謝礼も貰えますから、ぜひあなたもクレジットカード拾った際の手順を頭に入れておいてください。
クレジットカードを拾った場合の対応方法!すべきこと&してはいけないこと
もしも路上に誰かの持ち物が落ちているのを見かけたら、あなたならどうしますか?それがハンカチや手袋なら、そのまま見過ごしてしまうかもしれません。でもクレジットカードならどうでしょう?
自分がカードを落とした立場になった時のことを考えると、そのまま放置するのはちょっと気が咎めますよね。
拾う・拾わないはあなたの自由
でも落ちているものを拾うも拾わないもあなたの自由です。特に都会では、誰かの持ち物が落ちているとわかっていても、殆どの人は拾おうとしないでしょう。
たとえそれがクレジットカードだったとしても、先を急いでいたり、単に面倒でそのまま見過ごしてしまっても特に問題はありません。
拾ってしまったら届出が必要
しかし落ちていたクレジットカードを一度手にとってしまえば、また話は違ってきます。
拾った後は「遺失物法」という法律によって、拾得物(拾ったもの)をできるだけ速やかに差し出さねばならないことになっているからです。
以下は遺失物法に規定されている、拾得物の提出先と期限をまとめたものです。
| 取得した場所 | 提出先 | 期限 |
|---|---|---|
| 路上 | 警察 | 7日以内 |
| 施設内(店や学校など) | 施設の管理者 | 24時間以内 |
上の表について、もう少し詳しくご説明しましょう。
拾った場所によって届出先が違う
落としものを拾ったら、誰でも警察に届けるのが当然だと思っているのではないでしょうか?しかし遺失物法には、施設内で拾ったものについてはその施設の占有者に差し出すよう明記されています。
もしも以下のような場所でクレジットカードを拾っても、わざわざ付近の警察署まで持参する必要はないんですよ。
| 拾った場所(例) | 拾得物の届け出先(例) |
|---|---|
| ショッピングモール | サービスカウンターなど |
| コンビニ | レジなど |
| 学校 | 職員室 事務室 学生課など |
| 駅構内 | 駅員室 窓口など |
最寄りの警察や派出所に届け出る必要があるのは、路上などそれ以外の場所で拾った場合です。
施設でも警察でも「預かり証」が交付される
店内や駅構内などでクレジットカードを拾った場合も、拾得者(拾った人)には一定の手続きが要求されます。警察に届け出た時と同様に以下のことを聴取・記録され、帰り際には「預かり証」が交付されます。
- 拾得物の特徴
- 拾得した日時
- 拾得した場所
- 取得者の連絡先と氏名
施設内で拾ったものについては、7日経っても持ち主が見つからない場合は警察に移されます。
拾得物は速やかに届け出るべき
拾得物を差し出す先によって、それぞれ異なる期限が設定されていますが、この期限を守らなくても特に罰せられることはありません。
これは「遺失物横領罪」という犯罪で、1年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられます。
もちろん拾ったクレジットカードを悪用したりすれば罪はさらに重く、「詐欺罪」や「窃盗罪」でも訴えられてしまいます。
一定期間内に届出ないと報労金を貰う権利がなくなる
遺失物法に記載されている拾得物を届け出るまでの期限(警察:7日以内、施設:24時間以内)は、実は刑罰や罰則ではなく「報労金」と関係しています。
この一定期間内に届け出なければ、拾得者(拾った人)には報労金を受け取る権利がなくなってしまうのです。
拾得物の5%~20%相当の報労金が貰える
路上や施設内で何かを拾った場合、落とし主が見つかった時に拾得物の5%~20%相当の価値のお礼をもらう権利があります。これは法律(遺失物法)でちゃんと決まっているんですよ。
・拾得者は落とし主からお礼を受け取ることができる
・お礼は拾得物の価格の5%~20%相当
また3か月過ぎても持ち主が現れない場合は、拾った人にその拾得物の所有権が移ります。この際に「預かり証」が必要となるので、それまで大事にとっておきましょう。
なお拾得物を受け取れるのは、3ヶ月が過ぎた日から2か月間と決められています。もちろんこれも遺失物法による規定です。次の章では報労金について、さらに詳しく解説します。
クレジットカードを拾えばカード会社から謝礼が貰えるってホント?
拾得物を拾って一定期間内に届ければ、無事持ち主に戻った時には報労金が貰えますし、持ち主が現れなかった場合にはその現物を受け取れるということが分かりました。
しかし拾得物の中でも、実はクレジットカードはちょっと例外的な扱いになるのです。
クレジットカードの価値は0円!?
クレジットカードには確かに現金同様の価値がありますが、所有者本人にしか使うことができない特別なものです。
しかも持ち主が落としたことに気づいてカード会社に連絡を入れれば、カードは直ちに利用停止になってしまいます。こうなればクレジットカードはただのプラスティックのかけら同然で、1円の価値もありません。
遺失物法によれば、拾得物の5%以上20%以下相当の報労金を貰う権利がありますが、拾ったクレジットカードの価値は実質0円というのが一般的な解釈なのです。
つまりクレジットカードを拾って届けても、期待できるのは気持ち程度のお礼、もしくはそれすらないかもしれません。
クレジットカードは所有権を取得できない
また3ヶ月経っても持ち主が現れなかった場合、通常の拾得物なら拾った人は現物をそのまま受け取ることができますが、これもクレジットカードには当てはまらないのです。
そもそも他人名義のカードなど貰っても困るだけですが、遺失物法も時代の移り変わりに伴って、少し前に以下のように変更が加えられました。
・携帯電話やカード類など個人情報が入ったものは拾得者が所有権を獲得できない
・上記のものは落とし主が見つからなくても所有権は移転しない
つまりもしも拾ったクレジットカードの持ち主が現れなかった場合は、本当にそれっきりになってしまうんですね。
クレジットカードを落とした人はカードを止めるだけで、警察には遺失届けを出さないかもしれません。なのでこうなる可能性は高いと考えられます。
カード会社に連絡すれば報労金が貰える
もちろんお礼や報労金を期待して、物を拾う人は少ないでしょう。とは言っても拾得物を差し出す手続きには案外時間を取られますから、後で考えるとちょっと損した気分になるかもしれません。
しかしクレジットカードを拾うと、実はカード会社から報労金が出るんですよ。
つまりクレジットカードを拾ったら、真っ先に連絡すべきなのはカード会社なのです。
カード裏面には拾得者へのメッセージが記載されている
クレジットカードをお持ちなら、裏返してよく見てください。カード裏面の上端、もしくは真ん中よりも下の部分に以下のような文字がプリントされているのが分かります。
| クレジットカード | カード裏面の記載 |
|---|---|
| Yahoo!Japanカード | If found,please return to YJ Card Corporation |
| 楽天カード | If found,please return to Rakuten Card Co.Ltd.for reward |
| エポスカード | If found please return to Epos Card Co.Ltd. |
| セゾンカード | このカードを拾得された方はインフォメーションセンターにご連絡ください(薄謝進呈) |
| 三井住友カード | このカードを拾得された方は直ちに上記にご連絡ください(薄謝進呈) |
| ライフカード | If found please return to LIFECARD C0.LTD.for reward. |
| ニコスカード | このカードを拾得された方は発行会社にご連絡ください(薄謝進呈) |
| セディナカード | If found please return to Cedyna Financial Corp. |
| イオンカード | このカードを拾得された方は、直ちにご連絡ください |
知らない方も多いのですが、これはクレジットカードを拾った人へのメッセージです。このメッセージと連絡先の住所や電話番号は、どのカードにも必ず記載されています。
そしてメッセージ中の文字「薄謝」や「reward」が報労金を意味しています。
1千円相当のギフトカードが貰える
でもこの文字が見当たらないカードでも、拾得者にはカード会社から何らかのお礼が届くようです。お礼はギフト券や商品券で、カード会社によって500円~2千円相当、多くは1千円相当のものが拾得者宛に送られてきます。
よく考えてみれば、クレジットカードを落とした人はほぼ100%カード会社に連絡を入れますから、拾った人もカード会社に届け出る方が理にかなっていますよね。
お礼云々よりも、この方法は持ち主をより早く安心させてあげれる点でも優れています。
クレジットカードを拾ったらこれだけは厳禁!トラブル回避の注意点
クレジットカードを拾った時にどうすればいいのか、以上で大体わかって頂けたと思います。最後に「これはやらない方がいい」という注意点をまとめました。
後々トラブルに巻き込まれないよう、ぜひ最後まで目を通してください。
拾ったカードの不正使用は犯罪
拾得者が絶対にやってはいけないことの第一は、拾ったクレジットカードを勝手に使ってしまうことです。
「拾ったものだし誰にも分からないだろう」というのは大きな間違いで、昨今は防犯カメラやサイバー警察など捜査方法が格段にレベルアップしています。不正使用が見つかれば、取り返しのつかないことになってしまうでしょう。
ほんの出来心で以下のような罪状に問われてしまっては後悔のしようもないですよね。
- 遺失物横領罪
- 窃盗罪
- 詐欺罪
クレジットカードを拾った以上は必ず届け出ること
でも拾った人に悪気がなくても、ひょんなことから盗みを疑われる可能性もあるんですよ。例えばこんなケースです。
- ①クレジットカードを拾った
- ②面倒なので届け出なかった
- ③カードを別の場所に移して立ち去った
こういうことをする方って意外と多いのではないでしょうか?落ちていた物をいったん拾って少し移動し、発見しやすい場所にカードを置いて立ち去る・・・こんな行為が仇になるんですね。
実は同様のケースで、後で持ち主が探しても見つからず、結果的に監視カメラの映像から最初に拾った人が疑われたという事例があるのです。
特に施設内には至る所に監視カメラが設置されているので、あなたがクレジットカードを拾ったところが映っていないとも限りません。
「李下に冠を正さず」という故事の通り、疑わしいことはしないに限ります。いったんクレジットカードを拾ってしまった以上は、必ず届け出てるようにしてください。
財布は開けない方が無難?
またカードケースや財布が落ちていた場合も、同じ理由から中は開けずに即届けた方がいいですね。クレジットカードが入っていることがわかっていても、1人で中を見たりカードを取り出したりしない方が無難ですよ。
あなたが最初の拾得者とは限りませんし、後で持ち主に戻った時に現金やカードを抜き取られたと疑われるかもしれません。
クレジットカードを拾った以上は、せっかくの気持ちが仇にならないよう、極力トラブル回避に努めてください。
報労金の権利は放棄できる
厄介に巻き込まれる可能性があることを考えると、拾ったクレジットカードを施設や警察に届けても最後まで匿名で通したくなります。
実はそれは可能なんですよ。クレジットカードを拾って警察などに届ける場合、拾得者には以下3通りの選択肢があることをどなたもぜひ覚えておいてください。
b.報労金の権利を放棄
(氏名と連絡先は不要)
c.報労金の権利を放棄、持ち主に返還されたら連絡(氏名と連絡先を残す)
a.を選んだら、持ち主が見つかったら警察だけでなく落とし主からも連絡が入り、両者で報労金について話し合うことになります。なおこの話し合いに警察は間に入ってくれません。
こういうことが苦手だという方はb.を選ぶといいでしょう。報労金は貰えませんが、氏名や連絡先を告げなくていいですし、知らない人と話し合う必要もありません。
クレジットカードが無事持ち主に返還されたことだけ教えてほしい人はc.ですね。この場合は連絡先を残しますが、落とし主には告げられないので匿名のままでいられます。
やっぱりカード会社に届け出るのが一番
やっぱりクレジットカードを拾ったら、とりあえずカード会社に連絡を入れるのが一番ですね。
カード会社からのお礼は持ち主が見つかる・見つからないとは無関係ですし、またこれには面倒な話し合いも必要ありません。
拾得物のクレジットカードの処理方法についても、カード会社に聞けばきっとその場に応じた間違いのない答えが返ってくるでしょう。
クレジットカードを拾ったらカード会社に連絡を入れるのが一番です
拾得物は警察署や施設の管理者に届け出ることになっていますが、クレジットカードを拾った場合はとりあえずカード会社に連絡を入れることをおすすめします。
クレジットカードには報労金としての価値がないため、持ち主にカードが戻った場合もお礼が貰えるとは限りません。でもカード会社に通報すれば、それだけで千円相当分のギフトカードが送ってきます。
いずれにしてもクレジットカードを拾ったら、トラブル回避のためにも必ず速やかに届け出るようにしてください。







